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[試合後会見]2021.5.21

第50代東洋太平洋バンタム王者が誕生!

壮絶な打撃戦!
 OPBF東洋太平洋バンタム級王座決定戦が21日、後楽園ホールで開催された「フェニックスバトル.77」セミファイナルで行われ、同級4位の中嶋一輝(27=大橋)と同級12位の千葉開(28=横浜光)と空位の王座を争った。
 サウスポー中嶋の強打が火を噴いたのか?それとも千葉のテクニックが上回ったのか?期待通りの激戦に観客は盛り上がりを見せた。 
中嶋一輝(大橋)が新王者
 中嶋がベルト奪取に闘志を燃やす千葉を振り切り初戴冠した。序盤は、神経戦を繰り広げる中、中嶋が左ストレートでポイントを連取。中盤、千葉は思い切り飛び込んで左フックを繰り出すが懐の深い中嶋を捉えきれず。中嶋は、左ボディで動きを止めて差を広げた。劣勢の千葉は、10回に右ストレートを効かせて連打で攻勢。逆転勝ちに会場がざわつく中、ラウンド終盤に中嶋も意地を見せてダメージを与えた。両者とも最後まで懸命にパンチを繰り出した。中嶋が10戦目でタイトル獲得に成功した。
「倒せずに悔しい」
 新王者に就いた中嶋は「チャンピオンになることができて良かったが、倒せなくて悔しい」と笑顔は見せなかった。
 続けて「前半は自分のペースだったので倒せるところがあればと思ったが、いきなり懐に飛び込んできてパンチを合わせずらくて次第にやりにくくなった。自分の攻撃の引き出しが少なかった。詰め方が単調だった」と反省の言葉を繰り返した。
「防衛戦で実力をつけていく」
 大橋秀行会長は「バンタム級には尚弥(井上尚弥)がいるので、どういう練習をしてどのような心構えでいるのかと身近に見ることができるのは(中嶋にとって)大きい。今日の試合内容では世界は早い。1年間は防衛戦をしてキャリアを積んで実力をつけて世界ランキングを上げていければ」と総括した。
 中嶋は「まだまだこれから強くなり世界に行けるように頑張ります」とさらなる飛躍を誓った。
元OPBF王者の栗原慶太(一力)
 この試合を観戦した元OPBF東洋太平洋バンタム級王者の栗原慶太(28=一力)は「千葉選手がどのような出方をするのかと思って見ていた。(千葉選手は)パンチへの反応が良くて採点ほどポイントは離れていなく僅差だと思った。中嶋選手はいつも通りにプレスをかけて強打で攻めていた。強打がある分、ジャッジへの印象が良いなと思った。ガードの上からのパンチでもポイントを取っているなと思った」と感想を口にした。
 そして「自分ならこう戦うなという目線で見ていた」と、ベルト奪還に向けて中嶋との対戦をイメージしていた。
採点表