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[試合後談話]2020.10.31

富岡浩介がすごい勝ちっぷり!

富岡浩介(REBOOT. IBA)が衝撃KO!
 東日本新人王準決勝が31日、後楽園ホールで開催され、12月20日(日)の決勝戦を目指して激戦が繰り広げられた。第3試合スーパーフライ級4回戦では佐藤陽太(30=花形)と富岡浩介(18=REBOOT.IBA)が激突。優勝候補筆頭の富岡が圧巻のパフォーマンスを見せた。
 さらに、第7試合スーパーフェザー級4回戦ではドミニク謙心(20=リングサイド)と丸岡宣男(37=高崎)が対戦。ジム初の新人王を目指す米国出身のドミニクとボクサー定年37歳を迎えた丸岡が勝利を目指して拳をぶつけ合った。
43秒でフィニッシュ
 サウスポー富岡が今回も圧勝した!佐藤のパンチを冷静に見切ると左カウンターを一閃!わずか43秒でフィニッシュした。

 試合後に電話取材に応じた富岡は「ジャブを突いた時に返しのパンチがなくて、あまり反応もしてこなかったのでイケると思った。ダウンを奪ったパンチは狙ったわけではなく、自然と出たが手応えはバッチリあった。判定で勝つつもりだったのでKOで勝ててビックリしている」と試合を振り返った。
  しかし、圧勝劇にも浮かれることはなく「次戦はもっとテクニックを見せて、相手のメンタルを崩してギブアップして判定勝ちしたい」と見据える目標は高い。
次戦はもっと技術を見せる
 大会前から優勝候補として注目され、評判通りの強さを見せている富岡だが「プレッシャーはめちゃめちゃ感じている」と言うと、「今回も勝ってホッとしている」と安堵した。最後に「短い時間だったが、試合を楽しめたと思う。決勝戦に向けて早く練習を再開したい」と意気込んだ。
左:ドミニク謙心(リングサイド)が判定勝ち
 前に出てくる丸岡に対し、ドミニクは左を軸に試合を組み立てようとするが距離が噛み合わず我慢を強いられた。それでも2回になると左ボディ、左フックを好打しペースを掌握。最後まで勝利を諦めない丸岡を振り切った。
もっとリラックスして戦いたい
 快勝したドミニクだが「課題がたくさん残った。リラックスして戦えたら、もっと力を出せたと思う」と笑顔は少なかった。
 会長のリック吉村氏は現役時代、日本王座2階級制覇を成し遂げ、ライト級の王座は全階級を通じて最多となる22度の防衛記録を誇った名選手だ。
「次は会長やトレーナーの言うことをしっかりと聞いて戦いたい」と飛躍を誓った。
ボクシングをしていて良かった
 一方、この試合がラストファイトとなった丸岡は「今日は練習してきたことが半分も出せなかった。相手は左が強いので顎を引いて前に出たが、予想以上にクリンチが上手かった。悔しいの一言です」と唇を噛んだ。

 新型コロナ禍の影響で今年の新人王戦がスタートしたのは7月からで、5月1日に37歳を迎えた丸岡は、負ければ引退という常に崖っぷちの状態で勝ち進んできた。丸岡は「試合のたびに取材に来てくれて本当にうれしかった。自分が想像できないような経験をたくさんさせてもらった」と言うと、「勝ってもっと続けたかった」と本音を包み隠さなかった。

 「今は喪失感しかないが、ボクシングみたいになにか夢中になれるものを探していきたい。落ち着いたらジムに顔を出してこれからも趣味でボクシングを続けていきたい」と語った。