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[初心者向け予習]2020.10.28

井上尚弥の試合会場「bubble」は新たな聖地

試合は日本時間11月1日(日)午前10:30

 世界一のプロボクシングプロモーション「トップランク社」が米国ラスベガスにあるMGMグランドコンベンション内に用意したボクシングの特設会場「bubble」は新型コロナフリーゾーン。bubble内への立ち入りは、PCR検査の陰性結果を証明するなど厳しく管理されている。bubble内には試合リングの他に練習スペースやドクタールーム、食堂、更衣室、インタビュースペースなど、必要なものが全て完備されている。選手や関係者は、指定のホテルに滞在するなどコロナ対策が施されている。

※井上尚弥はトップランク社とマネージメント契約を結んでいる。

bubble

 bubbleでは無観客試合しか開催されないため、興行収入は放映権料のみといっていい。当然、試合映像は世界にライブ配信されるが、世界各国の主要テレビ局がそれぞれの国や地域内の放映権を高値で購入しなければ、ビジネスが成立しないため、人気と実力が超ワールドクラスと認められたボクサーでなければ、世界チャンピオンといえども、ここに呼ばれることはない。今回、井上尚弥はメインイベントに登場する。

 奇しくも、井上尚弥(27=大橋)がラスベガスに向けて日本を飛び立った日本時間の10月18日はワシル・ロマチェンコ(32=ウクライナ)とテオフィモ・ロペス(23=米国)による主要4団体のライト級世界王座統一戦が開催されていた。ロマチェンコの名前を知らない方のために端的に説明すると、いま世界のボクシングシーンのど真ん中にいる選手だ。

※主要4団体(WBA/WBC/IBF/WBO)とは、世界チャンピオンや世界ランキングを発表している団体。各団体ごとにそれぞれ世界チャンピオンがいるが、他団体のチャンピオン同士が対戦する場合は世界王座統一戦と呼ばれる。チャンピオンは各団体の世界ランカーを挑戦者に迎えて防衛戦を行うため、王座統一戦が行われることは、非常に稀なケース。

・WBA(世界ボクシング協会)
・WBC(世界ボクシング評議会)
・IBF(国際ボクシング連盟)
・WBO(世界ボクシング機構)

bubble内の前日計量会場

 試合終了後には、ロマチェンコが大番狂わせで敗れたことが世界中のボクシングファンによって、ほぼ同時にツイッターなどSNS上に英語、日本語、スペイン語、ロシア語などで書き込まれていた。

bubble 内の特設リング

 今回、日本が誇るモンスター井上尚弥チャンピオンがbubbleのリングに上がるというのは、今、井上尚弥が世界のボクシング人気を牽引するボクサーの一人に認められた証でもある。日本ではWOWOWが11月1日(日)午前10時半からライブ配信し、同日の夜8時からはフジテレビが録画放送するので、お見逃しなく!

主要4団体(WBA/WBC/IBF/WBO)統一世界王者
bubble