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[展開予想]2020.10.29

軽量級トップスターの声!井上尚弥はどう戦う?

チャンピオンの目
 WBAスーパー・IBF世界バンタム級統一チャンピオン井上尚弥(27=大橋)のラスベガスデビュー戦が日本時間の11月1日(日)に開催される。拡大版特集コーナーでは、チャンピオン達の展開予想を随時更新中! 今回は軽量級のトップスター達の考えをお届けしよう。

 コロナ禍以降、日本国内で初の男子世界戦を11月3日(火)に迎えるWBA世界ライトフライ級スーパーチャンピオン京口紘人(26=ワタナベ)と同じく6日に世界初挑戦を控えているWBO世界フライ級3位の中谷潤人(22=M・T)、世界3階級制覇王者の田中恒成(25=畑中)、IBF世界フライ級6位で世界再挑戦に向けて現役続行を決断した黒田雅之(34=川崎新田)、そして、日本ライトフライ級チャンピオンで12月26日に初防衛戦を迎える矢吹正道(28=緑)。それぞれの考え方に微妙な違いがあるのが、この企画の醍醐味。トップスターの考え方をチェックしてみよう!
京口紘人(ワタナベ)

■WBA世界ライトフライ級スーパー王者
■京口紘人(ワタナベ)

「8~9割はモンスターのKO勝ちだと思う。普通に戦ったら中盤までにストップ勝ち。ただ、マロニーの映像を見たが基本に忠実で常に動き回って手数が多い。クリンチを駆使して相手の良さを潰して自分のペースで戦うことに長けている。何かに特化しているわけではないが、すごくまとまっている選手です。自分がマロニー陣営ならクリンチ際で反則ギリギリで耳の裏や背中を叩いて、前半はポイントを捨てても後半勝負に持ち込む。これまで誰も実行できなかったと思うが、そこに全勢力を注ぐ」

※京口は11月3日(火)に大阪で3度目の防衛戦を迎える。

中谷潤人(M・T)

■WBO世界フライ級3位
■中谷潤人(M・T)

「マロニー選手も動きが多くて体を相手に預けたり、ボディ打ちが上手かったりと厄介な部分があると思いますが、井上尚弥選手が初回は相手の動きを勉強して2ラウンド目からダメージを与えて中盤あたりで結果が出ると思います」

※中谷は11月6日(金)に後楽園ホールで世界初挑戦が発表された。

田中恒成(畑中)

■世界3階級制覇王者
■田中恒成(畑中)

「マロニーは相手に対応して勝負をしてくる堅実な戦いをするタイプです。結果は井上尚弥さんの5ラウンドKO勝ち。序盤は、尚弥さんのパンチが強いのでマロニーは、足を使うのではないかなと思います。武器というほどではないのですが、ナチュラルに出てくるジャブがモーションがなくて意外と嫌かなと思います。そのジャブを使いながら尚弥さんの強打を避けていくのではないかと思います。尚弥さんとしては、序盤から強いパンチを打ち込んで、いつも通りに倒れてくれたらその流れで良いと思う。マロニーはガードが硬いのでポイントは取れないにしても上手く逃げるのではないかと思います。ただ、そうはいってもマロニーとしても勝たないといけないので、4~5ラウンドあたりから接近戦も使いながら攻撃にシフトしていくと思う。そこで打ち合うというか、相撃ちとなり尚弥さんのカウンターが当たる。左で決めると予想します」

黒田雅之(川崎新田)

■IBF世界フライ級6位
■黒田雅之(川崎新田)

「マロニー対ロドリゲス戦を見たのですが、サークリングしながらジャブを突いて、くっついたら上下に打ち分け。手数が多くてスピードがある。ただ、井上選手に通じるかというと…。打ち終わりや打ち始めに狙い打たれる気がします。何が起こるのかわからないのがボクシングなんですが、5ラウンドくらいには井上選手が倒すのではないかと思います。マロニー選手が警戒して打ってこないかもしれないですが、待ったら待ったで、井上選手が仕けていくでしょうし、攻めたら打ち終わりにカウンターを取られるでしょう。右ストレートで倒す気がします。昨年と最近、井上選手とスパーリングをしたのですが、ブロッキングでパンチの威力を逃すんです。ブロックしているのですが、逸らされていうか受け流しと言いますか。これまでに感じたことのない感じでした」

※黒田は出発直前までスパーリングパートナーを務めた。

矢吹正道(緑)

■日本ライトフライ級王者
■矢吹正道(緑)

「井上がジャブで支配し、ボディかカウンターで5ラウンド以内にKOだと予想します。マロニー陣営の作戦が通用するのか実行できるのか何なのかが楽しみです!」

※今年の7月に新型コロナ感染防止策を実行して開催された王座決定戦で日本チャンピオンの座に就いた矢吹。初防衛戦を12月26日に行うことが発表された。