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[試合後会見]2020.9.26

元世界王者の久保隼が帰ってきた!

右:久保隼(真正)が1年4ヶ月ぶりの再起戦
 元WBA(世界ボクシング協会)スーパーバンタム級王者の久保隼(30=真正)が26日、神戸市立中央体育館で開催された「REAL SPIRITS.68」メインイベント58.0kg契約8回戦に出場。元OPBF東洋太平洋同級ランカーの五十嵐嵩視(24=トコナメ)と拳を交えた。昨年5月の世界戦以来の再起戦を迎えた久保は存在感をアピールすることができたのかーー。
久保隼(真正)が完勝
 サウスポー久保が巧みなゲームメイクで五十嵐の攻撃を捌き切った。久保は初回からジャブでプレスをかけると左ストレートをヒット。五十嵐のボディ攻撃にも冷静に対応し的確なパンチでポイントを加点。中差判定勝ちで再起に成功した。
調子は良かったが…
 試合後に合同囲み取材に応じた久保は、試合の感想を聞かれるとしばらく沈黙した後に、「自分が思い描いていたボクシングができなかった。このご時世に来てくださるお客様に申し訳ない気持ちです」と表情は冴えなかった。
 具体的には「練習してきた左ストレートを当てたかったが、左ストレートを警戒されているのがわかった。もっと駆け引きの中で当てていかないとダメ。山中先輩(山中慎介氏=元WBC世界バンタム級王者)ならもっと左ストレートを当てることができる。2ラウンドで距離が合ってきたが、決められなかったのは自分の力量不足です」と求めるものが高いがゆえに手厳しかった。
今回が本当の意味での再起戦
 会見に同席した山下正人会長は「練習してきたことをそこまで出せていないので、物足りなさはあったが、いろいろなことが重なって、今回の試合が本当の意味での再起戦。久保のボクシングを貫けたら良いと思っていたのでいいと思う」と及第点を与えた。
フェザー級トップを証明していく
 フェザー級で再浮上を目指す久保は「会長には戦いたい相手は伝えている。良い内容でその名前を言えればよかったが…、後々言いたいと思う。いずれは世界にいきたいが国内で戦いたい相手に勝ってからの話」と国内フェザー級トップを証明していく。