京口紘人ら4選手が熱海で砂浜ダッシュ!
WBA世界ライトフライ級スーパーチャンピオンで11月3日(火)に防衛戦を迎える京口紘人(26)らワタナベジムの4選手が13日、2泊3日の日程で行われた熱海のサンビーチ合宿を終えた。
今回の合同キャンプを発案者した京口と共に走り込みに参加したのは、OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級チャンピオン三代大訓(25)、日本スーパーバンタム級チャンピオン久我勇作(29)、元WBOアジアパシフィックミニマム級チャンピオン谷口将隆(26)。寺中靖幸フィジカルトレーナーの前に豪華な顔ぶれが揃った。
今回の合宿中、全項目で先頭走者を務めた京口は、ビーチで楽しむ同世代の男女のグループを横目に「楽しそうやなあ」と大粒の汗を拭った。合宿中、「一番キツかった」と話したのはビルドアップ走というロングランメニュー。1周800メートルのアップダウンコースを6周。ビルドアップとは、前周よりも早いタイムで走らないといけないという条件付きのタイムレース。「自分との戦い」で精神力もアップという側面もある。また、砂浜トレーニングでは、心肺機能の向上よりも足元のバランスと体の使い方に気を使った。熱海サンビーチに集まった多くの取材陣に笑顔を見せると「シャドーも普段の倍疲れた」と充実したミニキャンプを振り返った。
合宿メンバーの最年長、久我は砂浜シャドーボクシングで数階級上の三代と並んでも体格差を感じさせず、最終日も疲れを全く見せなかった。コロナ禍の影響で次戦はまだ決まっていないが、「試合が決まってない時が大事」と基礎練習と体力アップの重要性を語った。
砂浜ダッシュでトップスプリンターも顔負けの走りを見せたのは谷口。平地なら50メートルを5秒台で走るというスピードとバネは、チャンピオンクラスのボクサーが、トップアスリートでもあることを再認識させるのに十分だった。「みんな遅かったなあ」とおどけて笑いを誘った。
その谷口曰く、総合的に一番身体能力が高いのが三代大訓。最後の50メートル砂浜ダッシュで谷口に半歩差で勝ちを譲った三代は、1人もう一本追加ダッシュ。この日の全日程が終了した。三代は、ボクモバZoom対談で「憧れであり越えたい」と名前を挙げた元WBO世界スーパーフェザー級チャンピオン伊藤雅雪(横浜光)と11月5日(木)にライト級のリングで対戦することが決まっている。「納得のいく決断をしたことで、自分のことが好きになりました。雑音が聞こえなくなった」と大一番に挑む決心がついたことで、試合に集中できていると語った。「一日一日を大事にして、先のことは考えすぎずに」と2ヶ月を切ったビッグマッチに照準を合わせた。