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[試合後会見]2020.9.3

ライト級戦国時代! 3冠王者の防衛戦

左:吉野修一郎(三迫)の左が唸りをあげる
 日本&OPBF東洋太平洋&WBOアジアパシフィック・ライト級王者の吉野修一郎(28=三迫)が3日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のメインイベントで元日本スーパーライト級王者の細川バレンタイン(39=角海老宝石)を迎えて防衛戦を行った。3冠王者の吉野がチャンピオンとしての力を示したのか、それともベテラン細川が2階級制覇を成し遂げたのか――。ライト級サバイバルマッチは静かな立ち上がりでスタートした。
吉野修一郎(三迫)が完勝
 テクニックを存分に見せつけた3冠王者がベテランチャレンジャーを突き放した。吉野がジャブを繰り出しながら丁寧に組み立ててポイントを加点。距離を詰める細川に対し、的確なパンチで有効打を重ねた。6回にはワンツーでバランスを崩させ攻勢。細川はプレスをかけてボディを狙うが、足を使って距離を保つ吉野を捕まえることができない。最後まで主導権を握り続けた吉野が日本王座6度目、OPBF王座とWBOアジアパシフィック王座初防衛に成功した。
攻守の引き出しを出したかった
 試合後にオンライン会見に臨んだ吉野は「12ラウンド戦うつもりでゆっくりと攻めてチャンスを伺った。チャンスがあれば倒したかったが、KOチャンスはなかった。連続KO記録はストップしたが、長丁場を戦えたことは良い経験になった」と今後に向けての収穫を口にした。
 前日計量で「相手に何もさせず、『通用しないな』と思わせたい」と語った吉野に対し、「それはできたか」と問うと、「どうかな?」と答えに詰まった様子を見せたが、会見に同席した三迫貴志会長は「何もさせなかったと思う」と即答した。
ライト級が面白い!
 三迫会長は「難敵のベテラン選手に圧勝したのは評価したい。経験を積むことができて課題も見つかった。世界に向けて今後さらに飛躍ができると思う。これからもっと飛躍できるように頑張ってもらいたい」と褒め称えた。
 吉野が勝利したことで、11月5日(木)に墨田区総合体育館で行われる前世界王者の伊藤雅雪(29=横浜光)対OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王者の三代大訓(25=ワタナベ)の勝者との対戦に期待が膨らむ。
吉野の次戦が気になる!
 三迫会長は「コロナの状況があるのでまだ何とも言えないが」と前置きした上で、「本人は以前から伊藤選手とバレンタイン選手の2人と戦いたいと言っていて、今回バレンタイン選手との試合が実現できた。11月5日の勝者が決まったら具体的に考えていきたい。本人もそうだしファンが望むカードを実現させていきたい。世界に向けてステップアップさせていきたい」と前向きだった。