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[記者会見]2020.3.5

静岡から世界へ! アマ3冠の木村蓮太朗がプロ転向

木村蓮太朗(22)がプロ入り
 アマチュア3冠88戦72勝(26RSC)16敗の成績を残した木村蓮太朗(22=駿河男児)が5日、静岡県富士市内のジムで会見を開きプロ転向を発表した。
 ボクシングを始めた駿河男児ジムで頂点を目指す木村は「早ければ早いほど良いが現実的に考えて3年以内に世界王者になりたい」と目標を掲げると「試合はもちろん入場や会見、すべてにおいて格好良いと思われるボクサーになりたい」と目を輝かせた。
静岡から世界を目指す
 木村は高校1年から同ジムへ入門すると3年で全国選抜大会3位になり、東洋大学進学後は主将を務め全日本選手権優勝、2017年と2019年には国体優勝と輝かしい実績を残した。東京五輪への出場を目指していたが、眼窩底骨折のため選考を兼ねた全日本選手権出場を断念。幼少時代からの夢を叶えるためプロへの決意を固めた。
 木村は「堤(堤駿斗=東洋大学)の方がオリンピックへ出たい気持ちが強かった。同じ仲間として堤にはオリンピックに出てほしい」と後輩へエールを送った。
街に愛される選手になってほしい
 会見に同席した前島正晃会長(40)は「蓮太朗と出会って7年になりますが、彼を世界チャンピオンに育てることが私の使命だと思っている。蓮太朗同様に私もプレッシャーがありますが、ジム創立時から掲げている『静岡から世界チャンピオンを誕生させ、チャンピオンがこの街で試合をすれば全国から多くの人が集まり、地域経済にも貢献できる。街に愛され夢や目標、勇気や活力を与えられる、そんなチャンピオンを何人も誕生させたい』。蓮太朗はその第一人者になれる選手だと思っています」と熱く語った。
創立10年目で新たなスタートを切る
 会見では高橋智明トレーナー(43)が就任したことも併せて発表した。高橋氏は名門ワタナベジムで20年間トレーナーを務め、元WBA世界スーパーフライ級王者の河野公平氏をはじめ数多くのチャンピオンを育てた。高橋氏はトレーナーの栄誉を称える「エディタウンゼント賞」を受賞している。
 地元の静岡に戻り活躍の場を移す高橋氏は「上下に強打を打ち分けることができてカウンターも上手い。パンチをもらっても倍返しする気持ちの強さを持っていてプロ向き。顔も良いので人気が出ると思う」と木村の強さを絶賛した。

 今後は主に駿河男児ジムで練習を行い高橋氏が担当。東京への出稽古は三迫ジムで行う予定だという。今月7日にプロテストに臨み、6月に後楽園ホールでデビュー戦をする方向で調整している。
6月にデビュー戦を予定
 なお5月17日(日)にふじさんめっせで開催される予定の「駿河男児Desafio9 ふじの国祭り」はコロナウィルス感染症拡大防止のため9月27日(日)に延期することを発表した。前島会長は「来場者皆さまの安否やスポンサードしてくれる企業さま、出場する選手たちに万が一のことがあってはならないという思いで決断しました」と経緯を説明。
 「楽しみにしてくれた皆さまには大変申し訳ない気持ちですが、準備期間が増えたと前向きに捉え9月27日に盛大に開催することをお約束致します」と話した。