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[試合後会見]2019.12.12

日本フェザー級王座戦は高度な技術戦

一進一退の攻防
 日本フェザー級タイトルマッチ、王者の佐川遼(25=三迫)対同級1位の日野僚(29=川崎新田)が12日に後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のセミファイナルで行われた。技術戦が予想された一戦を制したのは――。
佐川が快勝した
 序盤は予想通り距離の探り合いからスタート。3回、サウスポー日野が独特のリズムから左ストレートで膝を揺らすが、ここは慌てずにじっくりと攻めた。4回、佐川は遠い距離から右ストレートをヒット。前半終了時の公開採点は、49-46×1、48-47×1で佐川、残りの1者が48-47で日野と割れた。8回、佐川は右ボディで後退させるとワンツーでバランスを崩させた。後半は体力の消耗が激しい日野を攻め立て着実にポイントを稼いだ。
同門で東京農業大学の先輩の吉野修一郎も祝福した
 鬼門の初防衛戦をクリアした佐川は「防衛戦の重圧はあったが、考え方を変えて王座決定戦のつもりで戦った。相手はストレートを警戒していたので、それをフェイントにしてボディを狙った」と試合運び同様冷静に試合を振り返った。
 来年のチャンピオンカーニバルで同級2位の丸田陽七太(22=森岡)の挑戦を受ける佐川は「10月の挑戦者決定戦を見たが、想像以上にパワーがあるなと思った。サウスポーとの対戦が続いて、またオーソドックスと戦うので対策していきたい。ここを勝てばさらに成長する」とさらなる飛躍を誓った。
 佐川の勝利により三迫ジムは来年のチャンピオンカーニバルで王者が5人、挑戦者が3人出場する。
空回りしてしまった
 一方、後半の失速が響いてしまった日野は「思っていた以上にジャブが当たらなかった。パンチは見えていたが、5回くらいから体力がなくなってしまった。工夫はしたが懐に入ることができなかった。基礎とスタミナを鍛えないといけない」と唇を噛んだ。
関西から観戦に来た丸田
 この試合を観戦した丸田は「いろいろな意味で見に来て良かった。チャンピオンは後半になるに連れてペースを上げて最後はしっかりと勝つところはさすがだなと思った。戦うイメージが湧いたので対策を立てていきたい」と感想を口にした。
採点表