[ニュース]2019.12.3
WBO総会が東京で開幕 井上尚弥vsカシメロ実現か
バルカルセル会長
WBO(世界ボクシング機構)の総会が3日より東京ドームホテルで開催され、初日午前中に行われた開会式後にフランシスコ・バルカルセル会長(71)が取材に応じた。「この国に敬意を持ってやってきた。東京は楽園にいるよう」と日本で初めて行われる総会を喜んだ同会長は、WBA・IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(26=大橋)とWBO世界同級王者ジョンリル・カシメロ(29=比)の統一戦実現に向け、力を入れ後押しすると明言した。
東京ドーム 総会会場
WBOが日本で承認され5年、会長は「この間に日本で世界団体として最強の地位を築けたのはではないか。日本は特に軽量級選手の活躍が目覚ましい。軽量級の中心となってほしい」と願い、改めて井上vsカシメロについて、「来年にも統一戦ができるように力を入れたい。この総会に井上選手が契約したトップランク社と、カシメロのプロモーターであるマニー・パッキャオ(比)が集うので、そういった話になるのでは。両者と良好な関係にあるWBOとしてプッシュしていきたい。2日後の祝賀会で何が起こるのか楽しみにしてほしい」と話した。
井上浩樹の試合後、取材に応じた井上
WBO世界バンタム級王座統一戦でゾラニ・テテ(南ア)からKO勝利で正規王座を奪ったカシメロには、井上自身も「今一番やりたい。今更、世界ランカーとやってもしらけますよね。来年の春にアメリカでやりたい」と前向きなだけに、実現の可能性は極めて高そうだ。
来年は田中がSフライ級に!?
また、大晦日に3度目の防衛戦に臨むWBO世界フライ級王者の田中恒成(24=畑中)が、同じリングで行われるWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ、王者の井岡一翔(30=Reason大貴)対ジェイビエール・シントロン(プエルトリコ)の勝者に挑戦するプランもあると明かした。
村田にもWBOで戦ってほしい
さらに23日にWBA世界ミドル級王座の初防衛戦を控える村田諒太(33=帝拳)にも言及し、「日本のスター、村田にもWBOでいつか試合をしてほしい。統一戦の話があれば、誰がノーと言えるだろうか」と秋波を送った。
この総会で安全面の対策を図る
この総会で日本のプロモーター、選手とこれまで以上に良好な関係を築きたいとするバルカルセル会長は、「安全面の対策が午後の議題に挙がるが、私は的確なトレーニングと減量によって不幸な事故は防げるものと考えている」と訴えた。だが、先日のルイス・ネリ(メキシコ)に代表される計量オーバーの事例には、「他の団体と連携を取り、ランキングから外すなど何らかのペナルティを考えていければ」と話すにとどまり、具体的な対策は聞けなかった。