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[公開練習]2019.11.28

村田諒太が東京五輪について語る

決戦まで残り25日
 WBA(世界ボクシング協会)ミドル級王者の村田諒太(33=帝拳)が28日、都内の所属ジムでメディアに練習を公開した。12月23日(月)に横浜アリーナで同級9位のスティーブン・バトラー(24=カナダ)を相手に初防衛戦を行う村田は、25日に鹿児島の阿久根市総合体育館で行われた第89回全日本ボクシング選手権をテレビ観戦。2020年東京五輪の予選代表や開催国枠の候補を選考する重要な大会の感想を口にした。
堤と森脇唯人、田中亮明が良かった
 村田は、57kg級で優勝した堤駿斗(東洋大学)の強さを絶賛した。「初回は健児(藤田健児=自衛隊体育学校)の動きがよかったが、2~3ラウンドでペースを奪い返してこれは強いなと思った」と話すと、「健児は本来の階級から下げて体格的には優位に立ちスピードも増したが、減量の影響で集中力とスタミナが切れた。試合は3ラウンドだが、ボクシングの奥深さを感じた」と57kg級決勝戦の解説をした。
 減量について話が及ぶと、「メイウェザーにしてもパッキャオにしてもそうだが、無理な減量をしていない選手が長く活躍している。無理な減量をしないことがこのスポーツで長く続ける秘訣なのかなと思う」と語った。
全員で五輪に出場してほしい
 豊富なアマチュア経験を経てプロに転向した村田は、「スパーでもそうだが、初対面の相手でも臆さずできる。あとはアジア大会で洗濯機もないような貧しい国へ遠征した時に、洗濯物を手で洗ったりと苦労したがそれが後々、経験として活きている。若い時に苦労して良かった」と当時を振り返った。
 今回の全日本選手権を優勝した選手は、来年2月に中国・武漢で行われるアジア・オセアニア予選、5月に開催される世界最終予選への出場権を獲得した。日本には男子は4つの開催国枠が保証されている。村田は、「みんなで東京五輪に出てほしい」とエールを送った。
強烈なパンチを打ち込んだ
 この日も村田はミット打ち、ドラムミット打ち、スティックミット打ちを披露。追い足の位置を確認すると強烈な左右フック、さらには右アッパーを織り交ぜた。
好不調の波がなく良い感じで進んでいる
 試合の展開予想を聞かれた村田は、「相手は出会い頭のドカンというパンチを振ってくるかもしれないし、意外と足を使って距離を取ってくるかもしれない。ブラント(ロブ・ブラント)第1戦のように体を起こされないようにしてプレスをかけていく。相手のパンチに集中して対応したい」とコメント。様々なパターンを想定して戦う。