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[公開練習]2019.11.27

絶好調の岩佐亮佑「あとは結果を出すだけ」

王座返り咲きを目指す岩佐
 元IBF(国際ボクシング連盟)スーパーバンタム級王者で同級1位の岩佐亮佑(29=セレス)が27日、米国・ニューヨーク州ブルックリンで行われるIBF世界同級暫定王座決定戦に向け、メディアに練習を公開した。
 今年2月に米国ロサンゼルスで挑戦者決定戦を制した岩佐は、WBA・IBF統一王者のダニエル・ローマン(米)への挑戦を待つだけだったが、ローマンが肩を負傷したことによりIBFから暫定王座決定戦の指令が出され、12月7日(日本時間8日)に同級3位マーロン・タパレス(27=比)と暫定王座を争うことになった。
集中力を意識したスパーをすることができた
 練習前の会見で岩佐は、10日後に迫った世界戦に向け「濃密なスパーリングを怪我することなく終えることができたので、絶好調だと思う」と万全の仕上がりをアピール。日本での準備を終えた陣営は1日に渡米し、現地で最終調整を行いつつ、ウェイトを絞っていくことになる。
鬼門のサウスポーにも対策に自信あり
 元WBO(世界ボクシング機構)バンタム級王者のタパレスについては、「独特のタイミングで強いフック系のパンチを打ってくる」。「僕の集中力が途切れたなら危ない相手」と警戒したが、タパレスと同じフィリピン人サウスポー選手のIBF世界バンタム級1位マイケル・ダスマリナス、OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級4位マーク・アンソニー・ヘラルド、さらに日本フェザー級3位の阿部麗也(KG大和)とのスパーリングでサウスポー対策にも十分な手応えを感じ、「あとは結果を出すだけ」と力強く決意した。
定常とは2度目のスパー
 岩佐が中学2年の入門当初からミットを持つセレス小林会長も、「世界王座を失ってから、さらに練習に取り組む姿勢が変わった。地道なフィジカルトレーニングの成果で馬力もつき、精神的にも逞しくなった」と目を細め、「簡単にはいかない相手だが、王座に返り咲き、笑って日本に帰ってきたい。少しでも長く岩佐のミットを持っていたい」と想いを込めた。
右フックをかぶせられ効いたと定常
 練習では、日本バンタム級4位の定常育郎(T&T)と2ラウンドのスパーリングを披露し、重心を低くし、忙しく動き回る定常を右ジャブでコントロールしては、左ストレート、右フックをヒット。タフな定常も「しっかりアゴを狙ってきていたので倒れそうだった」と岩佐の仕上がりに舌を巻いた。
ミット打ちでは快音を響かせた
 その後もセレス小林会長とのミット打ちなどで汗を流した岩佐は、先日のWBC世界バンタム級挑戦者決定戦で体重超過により失格となったルイス・ネリ(メキシコ)に苦言を呈し、「僕も2度やられたが、タパレスも前科があるだけに計量オーバーをしないよう祈るだけ」と気を引き締めた。