[試合後会見]2019.10.27
衝撃KOに岡山が大熱狂!
左:阿久井が岡山で日本王座挑戦
日本フライ級1位のユーリ阿久井政悟(24=倉敷守安)と同級2位の小坂駿(24=真正)が27日、岡山・浅口市天草公園体育館で開催された「桃太郎ファイトボクシング.38」で空位の日本王座を争った。地元岡山のリングに上がった阿久井がベルトを巻いたのか、それとも2度目のタイトル挑戦の小坂が戴冠したのか――。試合は衝撃の結末を迎えた。
阿久井が電光石火のKO勝ち
ジャブで距離を測る小坂に対し、阿久井は重厚なプレスから右ストレートを強振。積極的な攻撃を見せると強烈な右で先制のダウンを奪った。立ち上がってきた小坂に再び右で倒すと、連打でダウンを追加。タイトル奪取に執念を見せる小坂はここも立ち上がったが、阿久井は攻撃の手を緩めることなくレフェリーストップに持ち込んだ。
このベルトを守っていく
元日本スーパーライト級王者の守安竜也会長以来、約38年ぶりに岡山のジムから日本王座を獲得した阿久井は、「ジャブを当てていったら自分の距離を把握できたので右を振った。効いた倒れ方をしたので一気に仕留めた。まだ実感はわかないが日本王者はひとつの目標としていたのでうれしい」と勝利の味を噛みしめると、「『桃太郎ファイト』でベルトを獲れたことがうれしいし、岡山のジムで4回戦から地道にやってきたことが結果につながったことに意義がある。岡山のボクシングが活気づいてきたことがうれしい」と笑顔を見せた。
右ストレートが強かった
一方、悔しい結果となった小坂は、「打ち合わずにポイントアウトする作戦だった。相手のジャブにも慣れてきたところに右ストレートをもらってしまった。最初のダウンで効いてしまった」と言葉を振り絞った。
藤北誠也(三迫)
この試合を観戦した同級3位の藤北誠也(31=三迫)は、「パンチが走っていた。あそこまでスピード感のある選手だとは思っていなかった。以前、スパーリングをした時と比べてスピードとパンチ力、当てるタイミングがかなり上がっていた。ただ、僕もあの時の自分ではない。対策をしていないわけではないので負けるつもりはないです」とコメント。来年のチャンピオンカーニバルでの王座奪取を誓った。
畑中建人(畑中)
同じくこの試合を観戦した同級4位の畑中建人(24=畑中)は、「めちゃくちゃ強かった。空振りしたパンチを見てパンチが強いなと思った。自分が戦ったらどう対応するかを考える間もなく終わってしまった。強い相手だが、今後、自分と対戦するとなったら勝てるように頑張るだけです」と感想を語った。