[試合後会見]2019.9.21
中部のホープ村地翼が5戦目でタイトル挑戦
幸先の良いスタートを切った村地
WBOアジアパシフィック・スーパーフライ級王座決定戦が21日に後楽園ホールで開催された「DANGAN227」のセミファイナルで行われ、WBO世界同級12位のフローイラン・サルダール(30=比)とWBOアジアパシフィック同級6位の村地翼(22=駿河男児)が空位の王座を争った。タイトル初挑戦の村地が初回に絶好のスタートを切った。
サルダールが新チャンピオン
サルダールの右によく反応した村地は相撃ちの右で先制のダウンを奪った。しかし、キャリアで勝るサルダールは3回に強烈な右ストレート、左フックで顔を弾きペースを手繰り寄せると、4回に左フックを振り抜きダウンを奪い返した。守勢を強いられた村地だが、5回にプレスをかけてスタミナの落ちたサルダールに左ボディを好打。だが試合巧者のサルダールは相手の攻撃を上手く捌き有効打を決めると7回終了間際、右の相撃ちで2度目のダウンを奪った。村地はフラフラになりながらも立ち上がりゴングに救われたが、次の回に右ストレートを浴びてキャンバスに沈んだ。
井岡への挑戦を希望した
敵地でベルトを巻いたサルダールは、「ムラチは右ストレートが強く初回もタイミングよくもらってしまった。ただ、相手の右のタイミングは途中から読めた。なるべく早くペースを奪い返すことを心掛けた」と冷静に言葉を並べ、「少し休憩して再び世界を目指したい」と飛躍を誓った。
試合の記憶がないと村地
一方、最後は力尽きた村地は控え室に戻って号泣。落ち着いたところで取材に応じ、「緊張していてダウンを奪ったパンチも覚えていない。最後も何のパンチで倒れたのかわからない」と話した。今後について聞かれた村地は、「今は何も考えられないが、頑張っていきたい」と前を向いた。
採点表