ボクシングモバイルニュース
[公開練習]2019.9.19

京口紘人は勝って天下一品のラーメンを食べる!

軽快な動きを見せた京口
 WBA(世界ボクシング協会)ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(25=ワタナベ)が19日、都内の所属ジムで報道陣に練習を公開した。京口は10月1日(火)にエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館・第1競技場)で同級1位の久田哲也(34=ハラダ)を迎えて2度目の防衛戦に臨む。
 初めて地元で世界戦を行う京口は、「10月1日は天下一品(てんかいっぴん)の日なので、勝って食べに行く」とコメント。大好物だという、こってりスープが人気の中華そば専門店の名前を出して必勝を誓った。
 試合の模様は、動画配信サービス「MBS動画イズム」でLIVE配信される(放送時間は未定)
すべての面で上回る
 練習前に会見に応じた京口は、「調子も上がっていて、リミットまで残り4.2kgで食べながら落とせている。今のところ順調にきている」と仕上がりの良さを強調。「相手はキャリア16年目で執念でベルトを獲りにくると思うが、久田選手のやりたいことを1枚も2枚も上回って大阪のファンに『京口はこんなに強いんだ。世界はやっぱり違う』と思わせたい」と勝利に自信を示すと、2008年9月に行われた新井田豊(横浜光→引退)対ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)戦(ゴンサレスの4回TKO勝ち)を引き合いに出した。
新しい京口を見せる
 今回の試合に向けてディフェンスの強化に努めてきたという京口は、「ウィービングや細かい技術に時間を費やし、引き出しを増やしてきた。何ラウンドで倒すとは言わないが、自分が思い描いているように進めば、中盤以降にKOチャンスが来るかなと思う」とあえてKO宣言はせず流れの中で倒したいと語った。
強さをアピールする
 ここをクリアすれば、他団体王者との王座統一戦の話も出てくる。そのことに話が及ぶと、「WBAの正規王者(カルロス・カニサレス)もいますし、WBCのチャンピオン(拳四朗)とも話が出てきているので、そういった選手とできるように良い内容でクリアしていきたい」と抱負を口にした。
終始圧倒した
 会見後には法政大学ボクシング部出身でアマチュア24戦16勝(1KO)8敗、10月にデビュー予定の同門の多田翔真(24)と3ラウンドのスパーリングを披露。サークリングしながらジャブを散らす多田に対し、京口はジャブでプレスをかけると、右クロス、左ボディを痛打。多田の顔面はみるみるうちに紅潮した。
 2ラウンド目になるとジャブをボディに突き差し後退させると、左アッパーでグラつかせると滅多打ち。相手の返しのパンチも固いガードとウィービングで回避した。
 パートナーを務めた多田は、「役不足だったと思うが、(スパーリングをしてもらい)本当にありがたいです。右ストレートと右アッパーの軌道が読みにくく、上下に強烈なパンチが飛んでくるのでディフェンスがしずらい」とチャンピオンの強さに舌を巻いていた。
王座防衛に死角なし!
 その後はサンドバッグ打ちを1ラウンド、ミット打ちを2ラウンド、パンチングボールとメニューを消化した。練習を終えた京口は、「今日のスパーは6割くらいの出来だったが、この時期にしては動けたと思う。打った後の頭の振りやブロッキング、ジャブを意識した」と話すと、「今回に限らず、先のことを見据えてパンチをもらわないように戦いたい」と新たな一面を見せることを約束した。
 今回は合計約100ラウンドのスパーリングを予定しており、24日に最後の実戦練習を行い、25日に決戦地である大阪に入る。  
持ち前のパワーに加えて、すべての面で大幅にレベルアップした印象を受けた。ベルト奪取に闘志を燃やすベテラン久田の思いを真っ向に受け止めて、世界王者の力を見せつける。