ボクシングモバイルニュース
[ニュース]2019.9.11

国本陸が元同門と迫力スパー

右:国本が元同門の太尊とスパー
 関西重量級のホープ、日本ミドル級1位の国本陸(22=六島)が11日、都内の角海老宝石ジムで元OPBF東洋太平洋同級王者の太尊康輝(26=角海老宝石)と6ラウンドのスパーリングを行った。国本は9日から都内に遠征。3日間で3箇所のジムを回り、初日は金子ジムで前OPBF&WBOアジアパシフィック同級王者の細川チャーリー忍(35)、2日目はワタナベジムで6月にB級デビューをはたしたアマ出身の友松藍(25)、そして最終日はかつてのチームメイト太尊と関東の強豪に胸を借りた。
太尊のジャブに出鼻を止められた国本
 サウスポーの太尊とは6ラウンドのスパーリングで重厚なぶつかり合いを見せた。序盤、国本は距離を取ってリズムを計ると、踏み込んで右を突く。190cmと長身の太尊の懐は深く、左ストレートを狙われてしまうが、ならばと距離を潰し、パワー勝負に持ち込んだ国本が何度か太尊をロープに詰め右フックを好打した。太尊も上手く引き寄せては左アッパーをねじ込み、キャリアの差を見せつけたが、国本のパワーに後退を余儀なくされた。
国本が右で踏み込み詰めるシーンもあった
 昨年ジムを移籍した太尊とは、プロ転向前に一度拳を合わせたきりと話した国本は、「大阪には重量級の選手が少ないので、今回の遠征は自分の立ち位置を再確認するのが目的。いろんなタイプの選手とやらせてもらい、良い経験が積めました。ディフェンスの甘さなど課題も見つかったので、大阪に戻って修正していきたい」と手応えを掴んでいた。同行した武市晃輔トレーナーも「国本は4月の福本祥馬(角海老宝石)戦以来のスパーで調子は決して良くなったが、ランカーとも十分に戦える内容だった」と、まずまずの評価を下した。
機会があればまた遠征したい
 すでに不戦で来年のチャンピオンカーニバル出場が決定した国本は、現日本王者の竹迫司登(ワールドスポーツ)に挑戦することになるが、今年7月のOPBFミドル級王座決定戦で引き分けた細川と太尊が10月11日に同王座を懸けて再戦し、その勝者と竹迫がチャンピオンカーニバル前に対戦する。太尊と元同門対決の可能性もあり、国本は「太尊さんに勝ってもらいたいが…」と複雑な思いもあるようだ。