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[試合後談話]2019.8.23

山内涼太が世界ランカーにアタック

左:ダガイロアン 右:山内
 日本フライ級11位の山内涼太(24=角海老宝石)が23日に後楽園ホールで開催された「SLUGFEST.10」のセミファイナルに登場。フライ級8回戦でWBA(世界ボクシング協会)フライ級13位のアルフォイ・ダガイロアン(27=比)と対戦した。角海老宝石ジム期待のホープ山内は、世界ランキングを奪うことができたのか――。
山内が世界ランカーを撃破
 序盤は、サウスポーのタガイロアンが距離を潰し左ストレートを繰り出すが、山内は冷静に対応すると、上下にショート連打を決め攻勢。タガイロアンの圧力に押し負けず連打で後退させた。タガイロアンも粘り強い攻撃で肉薄したが、山内は回転力のある連打でペースをわたさず。ジャッジに優勢をアピールした山内が判定勝ちした。
左フックに手応えがあった
 大きな1勝を挙げた山内は、「前回に続き、2回もチャンスをもらって絶対に落とせないとプレッシャーはあった。中国の試合ではトレーナーのアドバイスを聞くことができなかったが、今回は冷静に効くことができた」と安堵の表情を浮かべた。世界ランキング入りを濃厚とした山内は、「これからも一戦一戦をしっかり勝っていきたい」と抱負を語った。
また、日本で試合がしたい
  一方、世界ランキングを奪われたタガイロアンは、「クロスゲームだったと思うが、判定は仕方がない。負けを認める。山内は強かった」と言葉少なに感想を口にした。
粕谷が圧勝した
 第4試合、日本ライト級11位の粕谷雄一郎(22=角海老宝石)は日本同級18位の酒井孝之(28=協栄)がライト級8回戦で激突。サイドに動きながら左フックで仕掛ける酒井に対し、粕谷は距離を外しながら右フックをヒット。3回、中間距離で激しいパンチの交換となるが、粕谷の回転力が上回ると右フックを決めて先制のダウンを演出し、4回にチャンスとみた粕谷は上下に打ち分けるるとパンチをまとめてストップに持ち込んだ。
倒すことができて気持ち良い
 見事なノックアウト勝利を飾った粕谷は、「ジャブを突いて丁寧なボクシングを心掛けたのが上手くハマった。打ち合いの中で熱くなりすぎるのが課題だったが、ディフェンスを意識して練習してきたので、相手に打たれない技術を見せたかった。理想としているスタイルに近づいてきた」と納得の表情を見せた。
 「日本人を相手に倒せなかったのはコンプレックスだった」と語った粕谷は、「チャンスがあればタイトル戦も視野に入れていきたい」と拳を握った。