[結果速報]2019.7.6
元プロ世界王者・高山勝成アマデビュー戦
激しくパンチを交錯させる高山とロペス
スポーツ仲裁機構に出場権を訴え続け、念願の2020年東京五輪を目指す道が開けた元プロボクシング主要4団体(WBA、WBC、IBF、WBO)世界ミニマム級王者・高山勝成(名古屋産業大学)が今日、名古屋工学院専門学校第3体育館で“アマチュア初陣”として、関西学生リーグ2部今季全勝で2部最優秀賞を獲得したロペス・フェリペ(立命館大)との全日本選手権・愛知県予選1回戦に臨んだ。
五輪への初陣を飾った高山(右)
高山は立ち上がりから一気にテンポを上げず、ラウンド終盤、一気にペースを上げて初回を制した。これで感覚をつかみ、2回からはサイドにも小気味よく動いて、最終回まで明確に制してフルマークのポイント勝ち。アマチュア・デビュー戦を飾った。
報道陣に囲まれた試合後
試合後の囲み会見で高山は「ようやくリングに立てた。各ラウンドで自分ができることをやるという意識を持って戦った。3年ぶりの試合でブランクの影響もあったが、明日以降、また調子を上げていきたい」と、明日、もう1試合が控えていたいるものの、 一つ安心感を抱けたという面持ちで話した。
ロペスに挨拶し再戦も期待した
敗れたロペスは「高山さんは打ち合いに強い印象があったので、距離を取り続けようと思ったが、2ラウンド以降のサイドの動きに対応できなかった」と語り、試合後の高山から「お互いに大学の3回生同士なので、また対戦しようと声をかけて頂けて光栄でした」と笑みを見せた。
「いつも通り戦いたい」と語った藤原
明日対戦するのは藤原幹也(中央大学)。卒業後の就職先も内定し、「こんなに注目度の高い試合が最後の年にあるとは夢にも思わなかった」と困惑気味。「この全日本選手権を目指す過程で負けたら時点で引退する。名チャンピオンに勝つことで就職先の企業にも報告できるようにしたい」と語った。ロペスにはこの予選で過去に3勝0敗。
「高山はもっとよく戦える」と中出トレーナー
高山と長きに渡る師弟タッグを組んできた中出博啓トレーナーは「高山自身が言った“練習してきたことの10、20パーセントしか、まだ出せていないというのは、そのとおりだと思う。1ラウンド目で様子を見るというのができない短時間ルールなので、躊躇しないで攻めることに気をつけていた」と対策を明かした。