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[試合後会見]2019.6.1

中谷潤人が世界へ向けて強烈アピール

中谷が階級上の比国ランカーを一蹴
 日本フライ級王者の中谷潤人(21=M.T)が1日(土)に後楽園ホールで開催された「ダイナミックグローブ」のメインイベントに出場。スーパーフライ級10回戦でフィリッピ・ルイス・クエルド(23=比国)と対戦した。サウスポー同士の一戦は初回に大きな山場を迎えた。
中谷はデビューから19連勝となった
 中谷が速いジャブで距離を測りながらロープに詰めると左ボディアッパーを一閃。クエルドは苦悶の表情を浮かべて10カウントを聞いた。
自分の距離が通用しなかった時の対応力を磨いていく
 圧勝に涼しい顔で控室に戻った中谷は、「相手はバンタム級の選手なので、パンチに気をつけて試合を組み立てることをテーマに戦った。今日はアップの段階からジャブがキレていた。左ボディに感触はなかったが、きれいに倒せたことが収穫だった」と確かな手応えを掴んでいた。しかし、「正面に立ちすぎてしまったのでもっとサイドへ動かないといけなかった」とわずか83秒の決着劇にも反省するのも忘れなかった。
 世界へ期待が高まる中谷は、「ここまで良いキャリアを積ませてもらっている。(世界は)高い壁だがチャンスがあれば掴みたい」と先を見据えた。
豊嶋が4連勝!
 日本ウェルター級7位の豊嶋亮太(23=帝拳)はウェルター級8回戦でWBOアジアパシフィック・スーパーライト級12位のウォン・ウーミン(34)と激突。序盤は静かな立ち上がりとなったが、2回になると豊嶋がコーナーに押し込み左フックでグラつかせ連打で攻勢。ウォンの返しのパンチもスウェーでかわすと、3回には左ボディから連打で着実にダメージを与え、最後は右ストレートで顔を弾きレフェリーストップを呼び込んだ。
練習の成果をさらに出していきたい
 難敵を下した豊嶋は、「いつもラッシュして仕留め切れなかったが、今日はパンチを打つ時の重心を意識した。試合前にカネロ(サウル・アルバレス)の映像を見て動きを参考にしたが上手くハマった」。「客観視できたし体力のある相手に勝つことができて自信になった。少しはアピールできたかな」と会心の勝利に声を弾ませた。
ステップアップしたいと石澤
 日本ユース・ミニマム級王者で日本同級9位の石澤開(22=M.T)は、ミニマム級8回戦でシレム・セラン(29=インドネシア)と対戦。2回、石澤は左ボディから右フックのコンビネーションで先制のダウンを奪うと、連打で再び倒した。石澤は慌てることなくジャブから組み立て合計4度のダウンを奪い試合を終わらせた。
 デビューからの連勝記録を6に伸ばした石澤は、「左が少なかったし、ポジションの取り方が悪かった。課題が見えた試合だった。今回はダウンを奪ってから冷静になることを心掛けた。試合中に興奮はしなかったが、もう少しエキサイトしても良かったと思う」と振り返った。