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[公開練習]2019.5.9

ムザラネはサウスポースタイルで手の内を隠す

左利きで練習したムザラネ
 IBF(国際ボクシング連盟)フライ級王者のモルティ・ムザラネ(36=南アフリカ)が9日、都内のジムで報道陣に練習を公開した。ムザラネは13日(月)に後楽園ホールで開催される「ホープフルファイト.30」で同級4位の黒田雅之(32=川崎新田)を相手に2度目の防衛戦に臨む。6日に初来日したチャンピオンは、「試合をするのが今から楽しみだ。黒田は良い選手だが、月曜日は私がチャンピオンのままだろう」と自信を示した。
※試合当日夜7時55分からテレビ神奈川で生中継され、解説を元WBC世界スーパーフライ級王者の川嶋勝重氏、ゲスト解説を3階級制覇王者の八重樫東(大橋)が務める。 
12ラウンド戦うつもりで準備した
 これが初来日のムザラネは時折白い歯を見せながら報道陣の質問に応じた。黒田の印象を聞かれたが、横にいたトレーナーのコリン・メイ氏に口止めされると、「良い選手だ。月曜日の試合を見てほしい」とけむに巻いた。メイ氏は昨年5月に元WBA・IBF世界ライトフライ級王者の田口良一(ワタナベ)と対戦したヘッキー・ブドラー(南アフリカ)の際にも来日している。
縄跳びは2回分けて行った
 2008年11月にノニト・ドネア(フィリピン)に敗れて以来、10年半負けなしのムザラネは、「やっている練習は間違っていないことを証明できているだけ。海外での試合も慣れたもの」とゆっくりと落ち着いた口調で話した。36歳で第一線で活躍できる秘訣を聞かれると、「ベストな体を作るために普段の食事から気を付けている」と答えた。
コンビネーションはほとんど打たなかった
 会見後には縄跳びを15分間休みなしで行うと、5ラウンドのサンドバッグ打ちを披露。頻繁にスイッチしながら軽いパンチを当てた。さらに3ラウンド目からは完全なサウスポースタイルで打ち込み、続く1ラウンドのミット打ちでも同じスタイルでぎこちないフォームを見せた。これで終わりかと思いきや、最後に再び10分間の縄跳びでメニューを消化。練習後には大粒の汗が噴き出ていた。
新田渉世会長
 ムザラネの練習を偵察した新田渉世会長は、「こちらのことは大したことがないと思っているが、トレーナーが徹底して手の内を隠していた。汗もあれだけ出ていたのだからコンディションは良さそう。ベストでくることを想定していたのでのぞむところ」と語ると、 「今日はサウスポーだったから参考にならないが、時折オーソドックスになった時の身のこなしが目を引いた。ジャブが伸びてくるのとインサイドからの変則的な角度のパンチに注意したい」と警戒した。
統一王者が最終目標