ボクシングモバイルニュース
[海外ニュース]2019.5.9

今週の海外注目試合

2冠王者ハードにW世界タイトル再戦
 今週の海外注目試合は米国で5月11日(日本時間12日)開催される3つの世界戦をピックアップ。まずはバージニア州フェアファックスのイーグルバンク・アリーナで決行されるWBA(世界ボクシング協会)&IBF(国際ボクシング連盟)スーパーウェルター級タイトルマッチ。王者ジャレット・ハード(米国)が、IBF1位、WBA4位のジュリアン・ウィリアムス(米国)を相手に2冠をかけて激突。
 そしてアリゾナ州トゥクサンのコンベンションセンターでは二つの世界リマッチ戦が行われる。WBC(世界ボクシング評議会)スーパーフェザー級タイトルマッチは、王者ミゲール・ベルチェル(メキシコ)が、元WBC同級世界王者でWBC1位のフランシスコ・バルガス(メキシコ)を相手に再戦となる5度目の防衛戦。そしてWBO(世界ボクシング機構)スーパーバンタム級タイトルマッチ、王者エマニュエル・ナバレッテ(メキシコ)と、前WBO同級王者のアイザック・ドグボエ(ガーナ)によるダイレクト・リマッチが組まれた。
ハードvsウィリアムス
 王者ハードにとっては地元メリーランド州アコーキークからほど近いバージニア州フェアファックスでの凱旋試合。17年2月にトニー・ハリソン(米国)と空位のIBFタイトルを争い9回TKO勝利で世界初栄冠。同年10月に元世界王者オースティン・トラウトも破り、18年4月に迎えたWBA同級スーパー王者エディスン・ララ(キューバ)との統一戦。試合はラスト12回にダウンを奪ったハードが三者ともに114×113の2-1判定で逆転勝利し2冠王者に輝いた。
 対するペンシルバニア州フィラデルフィア出身のウィリアムス、唯一の敗戦は16年12月に挑んだ当時IBF世界同級王者のジャマール・チャーロ(米国)戦。試合は競った内容で進むも、ダウンを奪われ5回にストップ負けとなった。その後は4連勝で復調すると自身2度目となる世界タイトルへの挑戦権を得た。ハードのIBF4度目、WBAスーパーが2度目となる防衛戦はPBC(プレミアム・ボクシング・チャンピオンズ)として地上波FOXで放送、プロモーターはPBC興行を仕切るTGBプロモーションズが行う。
ベルチェルvsバルガス2
 当初は3月23日に米国・カリフォルニア州イングルウッドのザ・フォーラムで再戦予定だったが、王者ベルチェルが拳を負傷したため日程はこの日までスライドされた。17年1月の初戦は当時王者だったバルガスがV2を目指すも、超打撃戦の末にベルチェルが11回KO勝利で初栄冠。その後、ベルチェルは同年7月に元同級世界王者の三浦隆司(帝拳→引退)を判定で下し、初防衛を皮切りに3連続KO勝利で防衛テープを伸ばしている。
 一方のバルガスは17年に再起、18年にもう1試合戦い2連勝。蓄積されていたダメージの回復につとめ、万全の態勢でメキシカン同士の再戦に挑む。試合をプロモートするのはトップランク社、米国ではスポーツ・ケーブル局のESPNが中継を行う。
ナバレッテvsドグボエ2
 ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン・シアターで昨年12月に対戦した両者の初戦は、充実期にあった当時王者のドグボエを、ナバレッテがスイッチなどを織り交ぜ独特な動きでペースを掴み3-0の判定勝利で新王者に輝いた。
 昨年10月にトップランク社と長期契約を交わした矢先に、世界タイトルを失い初黒星を喫したドグボエ。だが再戦契約を行使して父親でトレーナーでもあるポール・ドグボエ・マネージャーとともに自国ガーナでトレーニングを積み雪辱を誓っている。対するナバレッテは約5ヶ月間ぶりの再戦で、前回の勝利がフロックではなかったことを証明するため、再びキャリア2度目の米国リングで初防衛戦を迎える。