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[試合後会見]2019.4.21

石田匠が定常育郎とレベルの高い技術戦

一進一退の攻防
 WBO(世界ボクシング機構)スーパーフライ級4位の石田匠(27=井岡)が21日、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育館・第2競技場)で開催された「THE HEAT」のメインイベント、バンタム級8回戦で日本バンタム級8位の定常育郎(21=T&T)と対戦した。約2年ぶりに日本人選手と対戦した石田の動きに注目が集まった。
石田が接戦を制した
 序盤はサウスポー定常が左右の動きながら上下にコンビネーションを散らした。対して石田は左フック、右ストレートで迎え撃つと中盤は右ボディを決めて対抗した。世界ランクを奪うべく果敢に攻め込む定常に石田も真っ向から応戦。ポイントの振り分けが難しいラウンドが続いた。最終8回、定常はバッティングで減点1が課せられたが、手数を落とさず攻め立てた。ジャッジ1~3ポイント差をつけて石田が勝利した。
反省しますと石田
 激しいペース争いに競り勝った石田は、 「反省しかないですね。別にサウスポーが苦手ではないがやりにくさがあった」と辛勝に苦笑いを浮かべると、「反省はしますが今日のことは忘れます。スーパーフライ級で頑張ります」と主戦場である階級で世界を目指すと語った。
あと一歩のところだったが…
 一方、最後まで攻める姿勢を失わず大健闘した定常は、「やりたいことはできたが、落ち着いていかないところで攻め急いでしまった。レベルアップしたところの気持ちのコントロールができなかった。相手が早い段階で息が切れているのが分かったが、懐が深くて対策通りにいかなかった」と唇を噛んだ。
 T&Tジム倉永丈雄代表に「自分の中では合格点。よく頑張ったよ。次に見ておけよと思う」と労いの言葉をかけられると、「会場やジャッジを飲み込むくらい戦っていかなければならない。本当に勝ちたい試合だったので悔しい」と言うと涙でタオルを濡らした。
採点表