[海外試合結果]2019.3.16
ファーマーvsキャロル
ファーマー地元フィラデルフィア防衛戦
IBF(国際ボクシング連盟)スーパーフェザー級タイトルマッチ。王者ケビン・ファーマーvs同級4位の挑戦者ジョノ・キャロル(アイルランド)が15日(日本時間16日)に米国・フィラデルフィアのリアコウラス・センターで開催された。昨年8月から7ヶ月間で4戦目となる3度目の防衛戦に臨むファーマーに、指名挑戦者キャロルが挑んだ。
ファーマー技巧で判定防衛V3
地元フィラデルフィアの声援に背中を推されるファーマーが、序盤からサウスポースタイルのジャブを放つと、挑戦者キャロルは持ち前の手数で対抗。中盤に入ると徐々にファーマーの技巧がキャロルの前進を防ぎ始めた。大きなアクションは起きないままファーマーがペースを掴んだままで迎えた11回、右フックでキャロルがダメージをみせると、追撃でダウン寸前まで追い込んだ。なんとか最終回まで突入するも流れは変わらずに終了のゴング。3-0(117-110、117-111×2)の判定でファーマーが3度目の防衛に成功した。アクティブな王者として安定の防衛を重ねるファーマーの戦績は35戦29勝(6KO)4敗1分1無効試合、試合前のトラッシュトークほどの盛り上がりをみせられなかったキャロルは初黒星を喫して18戦16勝(3KO)1敗1分とした。
テイラー3冠女王に
女子WBA(世界ボクシング協会)&IBF女子ライト級王者ケイティ・テイラー(英国)vsWBO(世界ボクシング機構)同級王者ローズ・ボランテ(ブラジル)の3団体王座防衛戦は、初回から試合が動いた。テイラーがダウンを奪い、その後も流れを支配。最終的に9回にレフェリーストップを呼び込んだ。9回1分40秒でテイラーがWBA,WBO、IBFと3冠統一に成功。最後のWBCタイトルを目指すテイラーの戦績は13戦全勝(6KO)、無冠となったボランテは初黒星となる15戦14勝(8KO)1敗となった。
ダウン応酬のロサドvsスレツキ
WBO世界ミドル級挑戦者決定戦としてアナウンスされている、WBC(世界ボクシング機構)14位ガブリエル・ロサド(米国)vsWBO同級5位マシエイ・スレツキ(ポーランド)のWBOインターナショナルミドル級王座決定戦。試合は初回にスレツキが右で早々にロサドを倒して流れを優位に進め、さらに終盤の8回にスレツキがまたも右でダウンを追加した。試合が決まったかと思われた9回、今度は地元フィラデルフィアのロサドが右フックのカウンターを決めてダウンを奪い返す。再開後に連打でこの回2度目のダウンを奪うと、ロサドの地元フィラデルフィアの観衆は大熱狂の中で最終10回へと進む。懸命にロサドが攻め込むもクリンチや要所での反撃で凌ぐスレツキが最後まで戦い抜きゴング。判定は序盤にポイントを稼いだスレツキが3-0(95-91×2、95-93)で勝利をおさめた。WBO同級王者のデメトリアス・アンドレイド(米国)への挑戦が濃厚となったスレツキの戦績は29戦28勝(11KO)1敗、大逆転まで後一歩だったロサドは37戦24勝(14KO)12敗1分となった。