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[発表会見]2019.3.8

小原佳太「日本人初のウェルター級世界王座へ」

3年ぶりの世界挑戦を目指す小原
 WBOアジアパシフィック・ウェルター級王者でIBF(国際ボクシング連盟)同級5位の小原佳太(三迫)に再び世界へのチャンスが巡ってきた。小原は8日に都内の日本ボクシングコミッション本部事務局で会見を開き、今月30日にアメリカ・ペンシルバニア州フィラデルフィアの2300アリーナでIBF同級4位クドラティーリョ・アブドカクロフ(25=ウズベキスタン)とIBF世界挑戦者決定戦を行うと発表した。
8日の発表会見
 小原が勝てば、16年9月にロシア・モスクワで当時のIBF世界スーパーライト級王者エドゥアルド・トロヤノフスキー(露)に2回TKOで敗れて以来、2度目の世界挑戦に繋がる。前回も挑戦者決定戦を経て世界へと駒を進めた小原は「決定戦を行っての世界は誰にも文句を言われない王道なだけに嬉しい。この階級で世界を獲った日本人はいないので、夢のある素晴らしいチャンス」と喜び、「世界チャンピオンにならないとボクシングで大成したとは言えない。前回の経験を活かし、32歳でのチャンスを一発で決めたい」と意気込んだ。
相手は苦手なタイプ
 また、15戦全勝(9KO)をマークするアブドカクロフについては、「派手さはないが、距離を合わせるまでの攻防が上手く苦手なタイプ」と警戒し、その上で「一瞬のキレと爆発力は自分の方が上。見るからに打たれ強そうだが、当たれば倒れる可能性はある。上手くペースを取れればKOもある」と自信を示した。
ベストの状態でリングに立つ!
 当初は1月の開催を見込んでいたが、試合が延期されたことにより十分な準備期間を置くことができた。小原は2戦分のスパーリング、過去最高となる200ラウンドを消化する予定で、「汗をかくと体がつりやすくなったが、体力面で年齢を感じることはない。ウェルター級に上げたことで減量よりも練習に集中ができる。いろいろと試しながらやっている」と手応えを感じていた。
次の次は白紙の状態と三迫会長
 同王座は16日に王者エロル・スペンスJr(米)が4階級王者のマイキー・ガルシア(米)と3度目の防衛戦を予定している。三迫貴志会長は「小原が試合をする時には(王者が)決まっているので、勝ってIBFと話をしたい。ボクシングの本場で良いアピールができれば良い形で次の挑戦に繋がる」と話した。
小原は加藤健太トレーナーと25日に渡米
 最後に小原は、フィラデルフィアは映画「ロッキー」の舞台としても有名だが、DVDボックスを持ちながらこの名作を一度も観たことがないと発言。「これを機に全シリーズを観ます。ロッキーの像が立つ場所を走るのが楽しみ」と夢の舞台に心を弾ませた。