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[試合後会見]2019.1.1

メイウェザー降臨。

メイウェザーがついにリングに上がった!
 フロイド・メイウェザーJr.(41=米国)が大晦日、さいたまスーパーアリーナで開催された総合格闘技の祭典「RIZIN14」大会のリングで、キックボクサー那須川天心(20)を相手に3分3ラウンドの特別エキシビジョンマッチを行なった。
 公式戦では1試合で100億円以上を稼いだこともある50戦全勝27KOのレジェンドが10オンスのグローブを着けて日本のリングに降臨。メイウェザーは昨年8月、UFC(総合格闘技団体)2階級制覇王者のコナー・マクレガー(米国)からボクシングの公式戦のリングで10ラウンドにTKO勝利を収めている。
 一方、天性の格闘センスで人気を集める那須川天心は昨年2月、井岡一翔(井岡→渡米)から白星を挙げたボクシング元世界王者、アムナット・ムエンロエン(39=タイ)を相手にキックの試合で勝ち星を挙げているが、今回はキック1発500万ドルの罰金が設けられたボクシングルールで、現役復帰を匂わせるメイウェザーが相手。平成最後の大晦日、格闘技ファンが目にしたものは――。
メイウェザーが3度のダウンを奪う
 体重差があるため試合当日にメイウェザーが10オンス、那須川が8オンスのグローブハンデのルールが追加されたスペシャルエキシビジョンマッチは29105人の観客が見守る中スタートした。最初の数秒間、サスウポー那須川の攻撃を笑顔でやり過ごしたメイウェザーは、那須川の連打をガードで回避すると、那須川の左ストレートをスウェーでかわし本気モードに。直後に左フックで先制のダウンを奪うと、ダメージの残る那須川に右ボディから右フックを振り抜きダウンを追加した。懸命に立ち上がる那須川を最後は左フックでキャンバスに沈め、圧巻の強さを見せつけ2分19秒のショーを終えた。
紳士的だったメイウェザー
 試合後、黒のジャージ姿で会見場に現れたメイウェザーは、「これはエンターティメント。人を楽しませたいと思っている。天心選手は素晴らしい選手で、まだまだ若いライオン。これから成長する余地はあります。今回の試合は記録には残らない。コンタクトスポーツなので良い時もあれば悪い時もある。一生懸命にやっていくことが必要。天心選手にはこれからも頑張ってほしい」と20歳の若武者に敬意を払いエールを送った。
現役復帰はないと明言
 会見中に新年を迎えると、「あけましておめでとうございます。今年はポジティブでエネルギーに満ちた愛がある一年になるよう、心から願っている」とコメント。気になる現役復帰については「これからは若い選手を育てていきたい。もう一度言います。まだ引退です。カムバックするつもりはない」と改めて否定した。
やはり本物だった!
 新年なので質問を受けたくないと語ったメイウェザーは、15分の会見を終えると報道陣に笑顔を振りまき会見場を後にした。ボクシング界のスーパースターは数分間で大金を稼ぎ、嵐のように去っていった。
天心の左ストレートをかわすメイウェザー