[東京五輪]2018.11.30
届け!両国国技館で開催の想い
決起会は「ガッツ節」などで盛りあがった
29日、東京・墨田の押上駅前ではボクシングの五輪種目存続を求める署名活動が行われた後、東京スカイツリーイーストタワーにある会議室(12階)にて『東京2020オリンピック・ボクシング競技実施に向けた決起大会~届け!みんなの想い2020年は国技館でボクシング!!~』が行われ、日本ボクシング連盟の内田定信会長と菊池浩吉副会長は、今日、明日に東京で会議を行う国際五輪委員会(IOC)に「45万3342人分の署名を積みあげた写真を提出してきた」と発表した。
元五輪代表のほか現役選手も多く出席した
墨田区には2020年東京五輪のボクシング競技場を予定している両国国技館があり、山本亨区長は署名活動でも2万1千票を集めてボクシング連盟に提出。「他の競技の選手と比べても、ボクシングの選手は紳士的でかっこいい印象を持った。両国国技館は墨田区唯一の五輪会場。世界中の若いアスリートに夢を持って競技に臨んでほしい」と思いを語った。
「五輪という山を登ってみたい」と語る高山
日本人唯一のメジャー世界王座4団体制覇者で、五輪路線に転向している高山勝成も署名活動と決起会の両方に参加。「IOCには選手第一の判断をしていただきたい。それを願って自分たちもベストを尽くすだけ」と胸中を語った。
石松氏・山本区長・菊地副会長・瀧澤議会議長
決起会には元・WBA世界ライト級王者のガッツ石松氏が特別ゲストで登場。トークセッションでは「私もボクシングをアマチュアでも経験したかったが、中卒で社会に出たので縁がなかった。しかし他の競技をやる金もないので、ストリートファイト経験を活かしてプロボクサーになった」などのエピソードを語った。
WBAによる管理を推すクリチコ氏
五輪ボクシングに関する動きは国際的にも激しい。1996年アトランタ五輪のスーパーヘビー級・金メダリストであり、プロボクシングでもヘビー級で世界王座に長く就いたウラジミール・クリチコ氏(42=ウクライナ)は、ヘロイン密売人疑惑のあるガフール・ラヒモフ氏がAIBA(国際ボクシング協会)の会長であることについて 「ボクシング史上最悪の事態が起こっている」と懸念し、WBA(世界ボクシング協会)に東京五輪を管理させる計画に参加している。
世界女子選手権に出席したラヒモフ会長
AIBAも五輪を管理することは決して譲れない様子で、「WBAはプロボクシングに焦点を固めた民間組織であり、AIBAは管理を任されており、今後、数ヶ月で積極的な開発を強化するために引き続き努力している」とラヒモフ政権を貫く姿勢を。少なくとも公式的には取っている。