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[試合後談話]2018.11.28

両国の意地が激突! 日中親善試合

左:宇津木 右:シュ
 昨年5月にスタートし、早くも5回目を迎えた日本人選手と中国人選手による対抗戦「DANGAN218 第5回日中親善試合」が28日に後楽園ホールで開催され、5試合で白熱の攻防を繰り広げた。メインイベントでは宇津木秀(24=ワタナベ)がシュ・ダー(19=中国)とSフェザー級8回戦で激突した。
宇津木が鮮やかに倒した
 ジャブから丁寧な組み立てをする宇津木に対し、シュは左右フックを振り回しながらラフに攻める。2回、宇津木は距離を取りながら好機を伺うと右クロスを炸裂! 前のめりに倒れたシュはなんとか立ち上がったが10カウントが数え上げられた。
これで3戦全勝(2KO)
 メインイベントをしっかりと締めた宇津木は、「ボディにパンチを散らして上を狙ったら当たるなと思ったら倒れた。倒したのは良かったが、気を抜くところがあるのでそこが課題ですね」と喜びよりも先に反省の言葉が口をついた。
 同門でOPBF東洋太平洋Sフェザー級王者の三代大訓(24)はアマチュア時代に何度も対戦したライバル。早く追いつきたいと語ると、「来年はランカーになりたい」と抱負を口にした。 
ダウンを奪い大差の判定勝ち
 ライト級6回戦では湯場海樹(19=ワタナベ)とスー・バオション(25=中国)が対戦。長身サウスポーの湯場は、ジャブで距離を測るとワンツーをヒットさせ、さらにスーの右を外して左ストレートを決めた。2回終了間際にカウンターの左ストレートで倒した湯場は、無理をせず着実にダメージを与えると、粘り強いスーをKOすることはできなかったが終始ペースを握り続けた。
来年はユース王座が目標
 ジムを移籍後、これが初戦となった湯場は、「ダウンを奪ったが仕留めにいったところで一発もらったので無理をしなかった。6ラウンド戦いたかったので良い経験になった。ジャブが少なかったことと、ガードが課題です」と冷静に試合を振り返った。
 今回の日中親善試合は日本が5戦全勝して幕を閉じた。
右:リウ・ガン氏
   中国側のプロモートを担ったリウ・ガン氏は「まさか全敗するとは思わなかった。2、3試合はクロスファイトだったが日本側の選手は勝つのに十分なパフォーマンスをしていたのも確か。最後の試合ではストップが早いという声も中国側からあったが、選手の足は8カウント目でもフラついていたので私もレフェリーの判断に賛同した」と悔しげながらも、納得した面持ちでコメント。試合後の晩餐会では、来年3月に上海で第6回大会を成功させたいとの意思表明も行った。