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[一夜明け会見]2018.11.13

来年は亀田家初の統一王者や!

和毅はWBOバンタム級に続いて二本目の世界タイトルを獲得
 WBC(世界ボクシング評議会)Sバンタム級暫定王座を獲得し、史上初となる三兄弟での複数階級制覇を達成した亀田和毅(27)が一夜明けた13日、所属する都内の協栄ジムで喜びの会見を開いた。
 同級1位のアビゲイル・メディナ(30=ドミニカ共和国/スペイン)との激闘の痕が残る目元をサングラスで隠し、報道陣の前に姿を見せた亀田は、「まったく眠れていない。携帯をいじったり海外からも届いたお祝いのメールを返したりしていた」と興奮冷めやらずといった様子。「今までで一、二ぐらい全身が疲れた。試合映像も見ていないし、今はゆっくり休みたい」と素直な心境を語った。
次の目標は他団体との統一戦
 また、目の前に置かれた緑のベルトを見つめ「WBCはボクシングを始めた頃から夢見ていたベルト。獲れて嬉しかった」と喜んだ。次の目標については「与えられた試合をするだけ」としつつも、記者から「亀田家初の(他団体との)統一王者を目指すか」と問われ、「お兄ちゃん(興毅)と大ちゃん(大毅)ができなかったことを自分ができれば」と答えた。
暗い時期をよく乗り越えたと金平会長
 金平桂一郎会長も今後のプランを聞かれ、「選択試合か、(正規王者との)統一戦か、WBCの指令を待つことになると思う」とし、「まずは心身ともにエネルギーをチャージして、それから青写真を描きたい」とコメント。さらに「(日本で試合ができなかった)暗い時期をよく乗り越えたと思う。3年間の苦労がようやく日の目を見た」と労い、「これからも亀田家の期待を一身に背負い大変だと思う。私もファンが喜ぶ試合をマッチメイクしていきたい」とサポートを約束した。
二人の兄も和毅の4団体制覇に期待
 続いて長兄の興毅は「昨日の試合を見て和毅はまだまだ伸び代があるなと感じた。他団体との統一もいける。この階級で全部のベルトをまとめてもらいたい。まずは来年、亀田家初の統一王者に向け頑張ってほしい」と期待し、次兄の大毅氏も「俺のベルト(WBAとIBF)を合わせたら4団体だが、和毅には一人で全部獲ってもらいたい」と続いた。
2階級制覇のVサイン
 Sバンタム級での複数団体制覇といった新たな目標が見えてきた和毅だが、自身はアマチュア時代に唯一の黒星を喫した正規王者レイ・バルガス(メキシコ)へのリベンジが最優先。怪我で休養中のバルガスがいつ復帰できるのかは未定だが、「いつかは戦うと思う。その時はバチッと決めたい」と意欲を示した。
亀田家に7本目のベルトが届いた
 会見後、金平会長は先の話として、WBSS(ワールドボクシング・スーパーシリーズ)トーナメントに出場中のWBA世界バンタム級王者の井上尚弥(大橋)にも言及し、「トーナメントを終え、和毅と同じスーパーバンタム級に階級を上げたならば、タイミングと条件が合えば対戦もある。ほとんどの関係者は井上には敵わないと思っているが、やってみないと分からない。もちろん井上君が強いのは見たらわかるが、相手は変わりますよ。決まれば対策もするし、それなりのトレーニングもする」と対戦の可能性を示唆した。