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[試合後談話]2018.11.10

2階級でユース王者が誕生!

左:井上と右:石澤が激戦を繰り広げた
 日本ユース王座決定戦が10日に後楽園ホールで開催された「DANGAN217」で行われ、日本ユース・ミニマム級王座決定戦、井上夕雅(19=尼崎亀谷)対石澤開(21=M.T)、日本ユース・ライト級王座決定戦、利川聖隆(22=横浜光)対小田翔夢(20=白井・具志堅)の勝者が新チャンピオンに輝いた。
石澤がKO勝利した
 日本ユース・ミニマム級王座決定戦は、井上が速いジャブからワンツーで仕掛けるのに対し、石澤はガードを固めながら左ボディ、右フックで対抗。井上がスピードのあるワンツーを放つが、石澤はプレスをかけてショート連打でヒットを重ねた。4回、井上が左ボディを突き刺せば、石澤もお返しとばかりにショートアッパーを返し総力戦が続いた。4回、激しい打ち合いの中、パワーで勝る石澤が次第に差を広げると、井上は左目上をヒッティングでカット。続く回、石澤はワンツーから連打でレフェリーストップを呼び込んだ。
右:中谷とジムを盛り上げていく
 5戦全勝(5KO)とした石澤は、「一瞬、判定勝ちでもいいかなと思ったが気持ちを入れ直して倒しにいった。自分は技術がないので負けてたまるかと気合いを入れて戦った。トレーナーのおかげで勝つことができた。」と声を弾ませた。
 M.Tジムとしては日本初代フライ級王者の中谷潤人(現在は返上)に続き2人目のユース王者が誕生した。石澤は、「潤人がベルトを獲った時、自分で獲りたいからあえて触らなかった。ユース王座は通過点と言ったが、ベルトを手にしてうれしい」と喜びに浸った。
小田が競り勝った
 日本ユース・ライト級王座決定戦は、長身の利川がジャブを散らしてスタート。小田がサークリングしながら左ボディ、アッパーで対抗すると、早くも危険な距離での打ち合いに。徐々にスピードで上回る小田に流れは傾くが、距離を詰め過ぎると利川の左フックが火を噴いた。中盤も一進一退の激しい攻防が続いたが、終盤に入るとダメージに差が表れ、利川がゼーゼーと肩で息をする苦しい状況。それでも利川は捨身で打って出ると小田の足を止めたが、決定打に恵まれず。判定は2-1と割れたが、有効打で小田が上回り死闘を制した。
本当にうれしい
 10戦全勝でユース王者に就いた小田は控室に戻ると、ベルトをしばらく眺めて感無量の表情を見せた。試合を振り返った小田は、「7ラウンドが勝負どころだった。相手は気持ちが強くて粘り強かった。あんなにタフだとは思わなかった。今日の試合は勉強になりました」とコメント。「課題を修正してもっと強くなっていく」とさらなる飛躍を誓った。
採点は厳しいと思った
 一方、最後まで果敢に打ち合った利川は、「ポイントで負けていると思い7~8ラウンドで倒そうとパンチを振り回した。後半ペースを持っていけるかと思ったが甘かった。結果を出すことができず悔しい」と唇を噛んだ。