ボクシングモバイルニュース
[公開練習]2018.9.6

伊藤雅雪、ロマチェンコ超えが目標!

快挙の伊藤が練習を再開!
 日本人選手として37年ぶりに米国で世界王座獲得の快挙を達成した、WBO(世界ボクシング機構)スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪(27=伴流)が6日、報道陣を集め所属ジムで練習を再開した。
 7月28日に米国フロリダ州キシミーで同級1位のクリストファー・ディアス(23=プエルトリコ)と決定戦を行い、4回にダウンを奪うなど終始攻撃的に試合を進めた伊藤は、最大9ポイント差をつける判定勝ちで世界タイトルを獲得。帰国後は祝勝会などで多忙な日々を送っていたが、12月に予定される初防衛戦に向け、この日から選手としてスイッチを切り替えた。
難敵ディアスを制した
 それでも来週に東京で、再来週の19日には福岡と仙台で講演会を兼ねた祝勝会が用意され、人気ボクサーとしてまだまだ各地に引っ張りだこ。「さすがに全部は回れない」と嬉しい悲鳴を上げた伊藤は、11月中旬以降に予定する米国ロサンゼルスでのスパーリング合宿に向け、まずはフィジカルトレーニング、来週からはビジョントレーニングを再開させ、月末には静岡・清水市海岸での走り込み合宿で土台作りに専念する。
初防衛戦は12月を予定
 注目の初防衛戦は現在のところまだ未定だが、指名試合になる可能性が高く、その場合は先月のランキングで1位に上がった20戦全勝(10KO)のエフゲニー・チュプラコフ(ロシア)が有力。陣営は日本での開催を希望したが、これも米国開催と五分五分とのことだ。
この日はシャドー中心の軽めの練習
 今後の課題は、世界戦でも付け焼刃と感じた下半身から繋がるパワーの連動。「体の動かし方、使い方に磨きをかけていきたい。伸びしろは十分に感じる」と話すと、「防衛回数にはこだわらない。怖いと思う相手と戦って壁を越えていきたい」とキッパリ。ライト級、Sライト級を視野に入れ複数階級制覇を狙い、「アメリカでの道を拓き、(6階級制覇王者の)マニー・パッキャオのような存在になりたい」と目を輝かせた。
パッキャオのような存在になりたい!
 さらに伊藤は、16戦全勝(13KO)をマークするWBA同級4位のライアン・ガルシア(米)、元WBC世界同級王者で現WBO同級9位のフランシスコ・バルガス(メキシコ)といったビッグネームとの対戦を希望するとともに、世界最速の3階級制覇王者で現WBA世界ライト級王者のワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)の名を挙げた。「あと1~2年でロマチェンコとやりたい。世界チャンピオンになったというよりも、ロマチェンコと戦う切符を手に入れたと思っている。今はそこを目標にし、追いつき追い越したい」。パウンド・フォー・パウンド最強と目されるロマチェンコとの対戦を新たな目標に掲げた伊藤。真の挑戦はこれから始まる!