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[試合後会見]2018.7.29

池山直VS岩川美花! 4年ぶりの再戦

一歩も引かない大激戦!
 WBO(世界ボクシング機構)女子アトム級王者の池山直(フュチュール)が29日、京都市内のKBSホール京都で開催された「TO THE FUTURE.23」のメインイベントで7度目の防衛戦を行った。OPBF東洋太平洋ライトフライ級王者の岩川美花(高砂)を迎えた48歳の池山は、国内最年長防衛記録を更新することができたのか――。
岩川が王座獲得!
 序盤は岩川がスイッチを繰り返しながら的確にパンチを当てて先手を取った。4回になると池山のエンジンがかかり距離を潰して打撃戦に持ち込んだが、岩川はフットワークを駆使して的を絞らせなかった。手数で池山、有効打で岩川という展開が続いた。終盤、無尽蔵のスタミナを誇る池山は、細かい連打で挑戦者に襲いかかったが、岩川も真っ向から打ち合い判定に。ジャッジは有効打を決めた岩川を支持した。
池山さんの強さを受け継ぎたい
 4年前の借りを返し世界王座に就いた岩川は「チャンピオンになった実感は沸かないが、一仕事終えてホッとしている。普段からスイッチは練習していたので要所要所で使おうと思っていた。フェイントを入れた攻撃が上手くハマった。ここまで長かった。やっとベルトを獲れました」と声を弾ませた。これからチャンピオンロードを歩む岩川は「ボクサーとしての強さを証明するためにも、この階級で4団体制覇したい」と王座統一戦を望んだ。
レジェンドがリングを去る
 一方、約4年3ヶ月保持していた王座を手放した池山は「いつかはこういう時が来ると思っていた。相手を見過ぎてしまった。スタミナ面は問題なかったが、パンチが当たらなかった。中盤、もっとプレスをかければよかったが相手が上手かった」。「練習してきたことは出せなかったが気持ちの面では負けていないと思う。判定には納得している」と冷静に試合を振り返った。
 年齢的な問題で日本ボクシングコミッションから負ければ引退を勧告されている池山はこの試合を最後にグローブを吊るす。「引退となるが、これからも何らかの形でボクシングに関わっていきたい。今後は女子ボクシングの試合が地上波で放送されるような人気選手が出てきてほしい」と語ると、「池山さんにとってボクシングとは?」の問いに、しばらく間を置いた後、「ボクシングは私の人生を変えてくれた。とても大切なものでした」と晴れやかな表情を見せた。
採点表