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[大学リーグ戦]2018.6.24

青学が4部制覇 日vs拓で勝ったのは?

2部は平国大と法大が全勝決戦へ
 6月23日、東京・水道橋の後楽園ホールでは『第71回関東大学ボクシングリーグ戦』の第4週が行われ、朝の4部トーナメント決勝で青山学院大学が優勝を決めた。続く2部リーグ戦では、立教大学が明治大学に5対2、法政大学が日本体育大学に4対3、平成国際大学が慶應義塾大学に5対2で勝利。日本大学と拓殖大学の全勝対決を最終イベントとした1部リーグ戦に突入した。なお、3部ではトーナメント決勝を前に専修大学がほぼ優勝を決めている。
小川(右)と中垣の1年生対決
 この日は採点が極端に割れる結果も多く、それがチームの勝敗にも影響するデリケートな週だった。1部の駒澤大学対東京農業大学では、3対6で東京農業大学が勝利したが、割れなかった判定は嶋田淳也(駒大)対森坂嵐(東農大)のライト級1戦のみ。この試合は1、2ラウンドが森坂、最終ラウンドが嶋田でジャッジ5者の採点がそろったものの、中盤までも、今季好調の嶋田がリオ五輪代表、森坂に大いに善戦した。
 フライ級の小川達也(駒大)と中垣龍汰朗(東農大)の国際経験豊富なルーキー対決も白熱し、スコアは30-27、30-27、28-29、27-30、28-29と割れた。なお、今回のスコアボードでは今までのようにジャッジの所属する都道府県ではなく、個人の名前が載る形がとられた。
東洋大主将の原田直樹(奥)も貫禄示す
 東洋大学と中央大学の試合は東洋大が8対1で勝利。戦力の差は両校が認めるほどあるが、東洋大学は準優勝を狙ってベストに近いメンバーで戦った。中大勢ではバンタム級1の松下竜之助が山田雄大(東洋大)から唯一の白星を収めている。
庄司対金子の評価が流れを決めた
 日大対拓大。ライトフライ級では技巧派の重岡優大(拓大)が金子虎旦(日大)の弟、粋己から先勝を奪った。これを日大は飯村樹輝弥と村田昴で追い抜き、バンタム級1でも金子虎旦(日大)が庄司夏樹(拓大)に3対2で勝ち残る。続くライト級1では、関根幸太郎(拓大)がフライ級上がりで抜擢された小川寛樹(日大)に勝ち、拓大はさらに次のライト級2でも古川晴輝で取りたかったはずが、全日本ランキングで6位に入りながらもライト級戦で苦戦の多い神足茂利(日大)が3対2で制した。
 あとのない拓大ではライトウェルター級の柴田尊文が、日大の主将、鈴木稔弘に猛ラッシュしたが、これをカウンターのチャンスに変えて2度のカウントを奪っての初回42秒でRSC勝ち。
 前週までの拓大は、底力に加えて運も手にして勝ってきたが、今回は3対2で割れた2試合を引き寄せられなかったことが痛恨の黒星となった。
荒本(右)は浦嶋から白星発進
 ウェルター級では昨年の高校8冠王で事実上、この階級の第一人者である荒本一成(日大)がリーグ戦デビュー。浦嶋将之(拓大)が主将の意地で奮闘したが、荒本が初陣を白星で飾った。
 最終ミドル級ではライトヘビー級ランカーの栗田琢郎(日大)を梅村錬が最終回につかまえ、タオル投入の棄権に追い込んだ。
  6対3の日大勝利に、同校の梅下新介監督は「予想通り厳しい試合だったが選手はリング上でよく表現できたし、応援が一致団結できたのも勝利につながった。どちらが勝ちでもおかしくない試合を突破できた勢いで、ラストスパートをかけたい」と最終戦への意気込みを話した。敗れた拓大の中洞三雄監督は「庄司が勝てなかったのが大きかった。2人はフルマークでこっちだから(27-30、29-28、29-28、27-30、29-28)、見方によるんだけど、まあまた頑張ります」と語った。
大きく割れる採点が多かった
 これで日大が5連覇に大きく優位な状況を確保したが、7月14日の最終戦の結果次第で拓大が優勝する可能性もある。日大は東洋大、拓大は東農大と対戦し、拓大は3位以下になる可能性も現時点で持っている。