[公開練習]2018.5.17
田口良一の挑戦者ブドラーは手の内見せず
早くに練習を切り上げたブドラー
WBA(世界ボクシング協会)・IBF(国際ボクシング連盟)ライトフライ級統一王者の田口良一(31=ワタナベ)に挑むWBA同級7位、IBF同級6位で元WBA世界ミニマム級スーパー王者のヘッキー・ブドラー(南アフリカ)が17日、都内のジムで練習を公開した。練習は午前10時半から行われる予定だったが、初来日のブドラーは1時間前にスタンバイし、報道陣が集まる頃にはサンドバッグ、ミット打ちを終了。悪びれる様子もなく「これでフィニッシュ」と切り上げた。
試合は田口の後輩、IBF世界ミニマム級王者の京口紘人(24)のV2戦とダブルタイトルマッチとして5月20日(日)の東京・大田区総合体育館で行われ、当日はTBS関東ローカルで午後2時から放送される。
試合は田口の後輩、IBF世界ミニマム級王者の京口紘人(24)のV2戦とダブルタイトルマッチとして5月20日(日)の東京・大田区総合体育館で行われ、当日はTBS関東ローカルで午後2時から放送される。
来日前にやることはすべてやった
ブドラーは16年3月のバイロン・ロハス(ニカラグア)戦で判定負けを喫し、6度防衛したWBA王座から陥落。その後階級を上げ再起したが、昨年9月にフィリピンでIBF王者ミラン・メリンド(比)に挑むも判定負けで2階級制覇に失敗した。田口はこのメリンドと昨年大晦日に統一戦を行い、大差の判定勝ちで王座を統一した。
戦術に関しては一切ノーコメント
手の内を見せることはなかったブドラーだが練習後の会見には応じ、「コンディションは良い。減量を含めすべてが上手くいっている」と仕上がりの良さを強調。続けて笑顔で「日本は素晴らしいし、外でランニングするのも気に入ったよ」とリップサービスも忘れなかった。
練習では左にスイッチ
ブドラーがアマチュア時代からコンビを組むトレーナーのコリン・メイ氏は、「スパーリングは300ラウンド近くやってきた。田口が強いことは分かっているので、その対策は十分に練ってきた」と話したが、戦術などはノーコメントを貫いた。ブドラーも試合展開については口を閉ざしたが、田口の印象は「メリンド戦の映像を3ラウンドぐらい見たが、スピード、パワー、フットワークのすべてでレベルが高く、世界でもベストなファイターの一人。自分のキャリアの中で間違いなく一番強い」と評価。その上で「勝つ自信がなければ日本にはこない。準備はできている」と意気込んだ。
ポパイは父に似ているから
上半身には漫画や映画のキャラクターのタトゥーが多く、中でも左腕のポパイはブドラーに似ていることもあって報道陣が注目。自身はアマチュアでボクシングをやっていた父に似ていると話し、「僕もほうれん草を食べて強くなるよ」と笑いを誘った。
田口に勝つ自信はある!
なお、練習の見学を断られた石原雄太トレーナーだが、記者からサウスポースタイルで動いていたことを聞かされ、その映像を見ると「やったことがないのにブラフでしょ」と一蹴。動じることなく、「仮にスイッチしてきたとしても距離は田口の方が長い」と問題にしなかった。