[公開練習]2018.4.9
ブランダムラ「インテリジェンスに戦う」
冷静に戦うとブランダムラ
15日に横浜アリーナでWBA(世界ボクシング協会)ミドル級王者の村田諒太(32=帝拳)に挑戦する同級6位のエマヌエール・ブランダムラ(38=伊)が9日、都内のジムで報道陣に練習を公開した。会見に同席したエウジェニオ・アニュッツィトレーナーが、「チャンピオンはパワーがあるボクサーだ」と警戒したが、1990年に世紀の番狂わせと言われたあの一戦を引き合いに出し今回の試合を予想した。
左:アニュッツィトレーナー
史上最強と言われていた3団体世界ヘビー級王者のマイク・タイソン(アメリカ)が、東京ドームでジェームス・バスター・ダグラス(アメリカ)に10回KO負けで王座陥落した試合を例に挙げると「どんなボクサーも弱点は抱えているもの。タイソンが敗れたように倒れない選手はいない」とブランダムラのベルト奪取に自信を示した。
ボクシングのおかげで自分がある
初の世界戦となるブランダムラだが、会見中には何度も笑顔を見せていたのが印象的だった。「これまで9度タイトル戦に出場し、そのうち4回が欧州タイトル戦だった。世界戦だからというのではなく、どんな試合でも同じように重要だと思っている」と話した。
30分で練習を終えた
会見後には、ミット打ちを1ラウンド、そしてスティック状のミットにパンチを2ラウンド打ち込んだ。パワーは感じさせないものの、常にガードを意識しスピードのある連打を繰り出した。その後のサンドバッグ打ちでは、細かい連打から時折スイッチする場面も見せた。手の内を隠したブランダムラ。試合当日は意外なやりずらさを見せるかもしれない。
リングの中で全力を尽くすだけ
12歳で少林寺拳法をしていたブランダムラだが、18歳でボクシングと出会った。この試合を20年間の集大成だと語ると「村田はアスリートとしての能力が高くパワーがあるが、私は勝つために日本に来た」とベルトをローマに持ち帰ると宣言した。