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[調印式・計量]2017.12.30

田口良一 統一をはたし最強を証明する

 大晦日に東京・大田区総合体育館で開催される「KYOKUGEN2017トリプル世界戦」のメインでは、WBA(世界ボクシング協会)ライトフライ級王者の田口良一(31=ワタナベ)が、同じ階級のIBF(国際ボクシング連盟)王者ミラン・メリンド(29=比)が2団体のベルトを懸け激突する。その調印式と前日計量が30日、都内のホテルで行われ、両者とも大一番を前に落ち着いた表情を見せた。グローブは日本製が用意され、田口が3年前の世界挑戦時から変わらぬ挑戦者カラーの青、メリンドは黒を選んだ。この階級の頂点を目指す二人が語った今の夢は?
素晴らしい試合にしようとメリンド
 会見では、今回が7度目の防衛戦ともなる田口が「強い相手だけに厳しい戦いになる」と切り出せば、今年5月に八重樫東(大橋)を衝撃の1回TKOで破り、暫定王者から正規王者に昇格したメリンドも「このチャンスに感謝している。敵地だけに難しい試合になるが、私は神から授かった力を信じている」とクロスを切ると「4団体を統一するのが夢」と締めくくった。
減量疲れもあった田口だが準備は万全
 減量疲れが見られた田口だが、この階級へのこだわりはひとしお。「きつい減量にも慣れてきたし、体が許す限りはライトフライにこだわり強さを証明していきたい」と思いを込めると「明日の試合に勝つのが今の夢」と返した。また、試合の展開を問われると激しい打ち合いを予想。その上で「勝つのは自分」と統一に自信を示した。
田口はいつもの青のグローブ
 これを聞いたメリンドは不敵な笑みをもらし、「タグチ、互いに気持ちを出し切って素晴らしい試合にしよう。だが、確実に勝つのは私だ。早く終わらせて日本の冬を楽しみたい」と言い放った。
王座を統一するのはどっちだ!?
 その後に行われた計量は、田口がライトフライ級リミットを100g下回る48.8kg、メリンドが48.7kgでパスし、明日の本番に向けて英気を養った。
それぞれの王座をかけて争う、日本史上2度目の世界王座統一戦。近距離は一発の破壊力を持つメリンド、中間距離はジャブからのコンビネーションで田口が上回ると予想されるが、実力は伯仲。勝てばV10の大台も見えてくる田口だが、はたしてその結末は――。
なお、試合の模様は明日TBS系列で夜7時50分から生中継される。
明日はトリプル世界戦
■計量結果
WBA・IBF世界Lフライ級王座統一戦
WBA王者 田口良一(ワタナベ)
体重:48.8kg
体温:36.6℃
脈拍:65/min
血圧:119/61mm/Hg

IBF王者 ミラン・メリンド(比)
体重:48.7kg
体温:37.4℃
脈拍:100/min
血圧:138/78mm/Hg

■試合役員
レフェリー/マーク・ネルソン(米)
ジャッジ/フランシス・ジャクソン(米)、グスラボ・ジャークイン(ニカラグア)、イグナシオ・ロブレス(パナマ)
立会人/WBA レンソ・バグナリオル(ニカラグア)、IBF アニバル・ミラモンテス(米)