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[公開練習]2017.12.28

王者の風格を見せたメリンド

田口のベルトを狙う!
 大晦日に大田区総合体育館で開催されるトリプル世界戦のメインイベントでWBA(世界ボクシング協会)ライトフライ級王者の田口良一(31=ワタナベ)との王座統一戦に臨むIBF(国際ボクシング連盟)同級王者のミラン・メリンド(29=比国)が28日、都内のジムで報道陣に練習を公開した。5月に八重樫東(大橋)から1ラウンドKOで王座奪取に成功して以来、約7ヶ月ぶりの来日となるメリンドは「田口より八重樫の方が優れている」と言い放った。その強気な発言の真意とは――。 

※試合の模様は当日の夜TBS系列で全国放送される。
田口は若いとメリンド
 同じ階級で6度の防衛に成功している田口に対し、「彼はまだ経験が浅い。我々は田口の強みも弱みもすべて把握している。当日の戦い方はシークレットだ」と自信満々に語ったが、戦略に関する質問は一切シャットアウト。「WBCとWBOのベルトも獲りにいくが、まずは目の前の試合を勝つことが私の夢だ」と意気込んだ。
31日は楽しみにしてほしい
 2年前にフィリピンで田口と対面しているが、その時のことはまったく覚えていないと首を横に振ると「どういう戦いになるがわからないが、田口には全力でぶつかってきてほしい。日本、フィリピンのファンに素晴らしい試合を届けたい」とコメントした。
左ボディを封じれば何もない
 2度目の来日で慣れたのか前回と比べると時折笑みを浮かべ、ややリラックスした表情を見せたメリンド。会見後のミット打ちではキレ味鋭いカウンターの右アッパーを決めると左ボディから左アッパーのコンビネーションも迫力十分。サウスポーにチェンジしての右フックも威力を感じさせた。田口陣営が見ている中で堂々たるパフォーマンスを見せた。
ウェイトは残り2ポンド(約0.9kg)
 メリンドの練習を見た田口を担当する石原雄太トレーナーは「今日は流して動いていたが、左の打ち分けが上手い。タイミングの良いパンチと回転力の速さがあり雰囲気もある。チャンピオンになるだけのものはある」と警戒心を強めたが、「弱点らしいものも見つけた」と口にした。
2本のベルトを手にするのは?
 これまで幾多の強豪と拳を交え激戦を勝ち抜いてきた田口だが、世界戦では間違いなく過去最強の相手となる。年末の世界戦の大トリに相応しい好カードとなった田口対メリンド。大晦日の決戦まで残り4日。ボクシングファンの眠れぬ日々が続きそうだ。