[試合後談話]2017.11.11
東西の元世界女王が意地のぶつかり合い!
柴田と多田のサバイバルマッチ
10日に後楽園ホールで開催された「Earnest Efforts.6&Mega Fight57」では前IBF女子世界ライトフライ級王者の柴田直子(ワールドスポーツ)と前IBF女子世界ミニフライ級王者の多田悦子(真正)がWBO女子アジア・パシフィック・ミニフライ級王座決定戦に出場。実力者同士による一戦は初回から白熱の攻防を繰り広げた。
多田がベルトを獲得した
サウスポー多田がジリジリと距離を詰めて左ストレートをヒット、柴田の返しのパンチにも冷静に対処した。続く回も多田のテンポの良い攻撃が冴え渡りポイントを加点した。ペースを取られた柴田はプレスをかけてワンツーの連打を見舞い反撃。5回、多田はジャブから組み立てると左を当ててはサイドに回り見栄えの良いボクシングを見せた。後半は柴田が懸命に前に出たが、多田は打っては離れて最後まで的を絞らせなかった。最大8ポイント差をつけた多田がライバル対決を制した。
田靡洋介氏と喜んだ
元世界王者対決に競り勝った多田は「序盤は気持ちだけで攻めていったので後半は作戦を変えた。向かい合って久しぶりにボクシングの怖さを感じた。今日はベルトより柴田さんとの試合に魅力を感じた」と冷静に試合を振り返った。田靡(たなびき)洋介トレーナーとのフィジカルトレーニングでバランスが良くなったと感謝した多田。「試合後に柴田さんにこれからを託すと言われて重みを感じた。これからもっと練習してしっかりしていきたい」とさらなる飛躍を誓った。
以前よりパンチ力があった
左目を冷やしながら会見に臨んだ柴田は「(相手の)左カウンターとボディ攻撃が嫌で警戒してしまった。初めからガンガン行こうと思ったが足が動かなかった。パンチのもらい方が悪くリズムに乗れなかった」と肩を落とした。手痛い敗戦となった柴田は「ここで負けたら次はないと思い試合に臨んだ。最後にレベルの高い試合がやれて良かった。悔いはないです。プロになって9年間はあっという間でした」とグローブを吊るす意向を示した。
採点表