[試合後会見]2017.10.21
日本ライト級新王者はどちらの手に?
タイトル戦に相応しい好勝負
21日に後楽園ホールで開催された「最強挑戦者決定戦」のメインイベントでは日本ライト級王座決定戦、同級1位の吉野修一郎(26=三迫)対同級2位のスパイシー松下(34=セレス)が行われた。前王者の西谷和宏(VADY)が返上し空位となった王座に就いたのは――。
吉野が倒した!
初回、松下が独特のリズムから左右のフックで攻勢を仕掛けるが、吉野は慌てることなくジャブからワンツーで組み立てた。3回、松下はプレスに耐えながら右フックを返し曲者ぶりを発揮。4回、松下は積極的に攻め立てるが、吉野は圧力を強めると右フックで左目上を切り裂いた。前半終了時の公開採点は49-46×1、48-47×2で吉野がリード。6回に吉野はボディを効かせて流れを作ると、7回に左フックから右ストレートをテンプルに決めてダウンを奪った。なんとか立ち上がった松下だったが、連打を浴びて再びダウン。ここも立ち上がった松下だが最後はキャンバスに沈んだ。吉野が無傷の6連勝でタイトルを獲得した。
チャンピオンは最高の気分
ベルトを膝に置いて会見に臨んだ吉野は「こうしてベルトを触ることができてうれしい。大勢の応援団の中で試合をすることができたので楽しもうと思った」と満面の笑みを浮かべた。松下のラフな攻撃にイライラしてしまったという吉野は「足を使ってクリンチを駆使してきて予想以上にやりにくかった。良い勉強になりました」と話した。ボクシングの名門、作新学院から初の日本王者誕生となった吉野は「日本王者になるのは第一の目標。ここからがスタートです!」とさらなる飛躍を誓った。
やられても本望だと思い切り攻めた
一方、前半は変則的な動きで吉野を苦しめるもベルトを巻くことが出来なかった松下は「とにかくパンチをもらわないようにしてボディを攻める作戦だった。ただ、後半になり攻撃が雑になってしまった。最初のダウンで効いてしまい慌ててしまいましたね」と唇を噛んだ。
荒川と三垣
この試合を観戦したWBOアジアパシフィック同級王者の荒川仁人(ワタナベ)は「吉野選手はプロに入って、ラフな相手が初めてなのかアジャストするのに時間がかかったが、仕留めたのは対応力の高さ。今日の試合は良い経験になったと思う。強いチャンピオンになるのを期待しています」と感想を口にした。
荒川の隣の席に座っていたのは元日本・OPBF同級王者の三垣龍次氏(M・T→引退)。2人は2012年2月にOPBF王座をかけた拳友だ。三垣は 「松下選手はダウンするまでペースを握っていたと思ったが、一発が効いてしまった。そこがボクシングの面白いところですね」とコメントした。
荒川の隣の席に座っていたのは元日本・OPBF同級王者の三垣龍次氏(M・T→引退)。2人は2012年2月にOPBF王座をかけた拳友だ。三垣は 「松下選手はダウンするまでペースを握っていたと思ったが、一発が効いてしまった。そこがボクシングの面白いところですね」とコメントした。
採点表