井上尚弥の米国デビュー戦!
「SUPERFLY」と銘打たれた注目イベントが9日(日本時間10日)、米国カリフォルニア州カーソンのスタブハブ・センターで行われ、ダブルメインとしてWBO(世界ボクシング機構)スーパーフライ級王者、井上尚弥(24=大橋)が同級7位のアントニオ・ニエベス(30=米)を相手に6度目の防衛戦に臨んだ。「モンスター」のニックネームで知られる井上の米国デビュー戦は、はたしてどんな結果になったのか。日中の暑さが嘘のようにクールダウンした野外のリングに日本のエースが上がった。
※井上対ニエベスは今夜26時25分からフジテレビで放送。また明日11日(月)21時からWOWOWライブで放送
「モンスター・イノウエ」のコールを受けた井上は落ち着いた表情で試合開始のゴングを聞いた。ガードを高く上げたニエベスは井上の左ジャブを受けると守勢にまわり、早くも王者が主導権を握った。井上は左のボディブローも交えて攻め好調を思わせた。2回、ニエベスが右フックを打ったが、井上はしっかりとブロック。井上は勝負を急がず左ジャブを丹念に突いた。ラウンド終盤、井上は左ボディブローから右ストレートでニエテスをダウン寸前に追い込んだ。3回、井上はワンツーで相手を追い立てた。ガードの間から左ジャブ、右を浴びたニエテスの顔面は赤くなっていった。ほぼ一方的な展開のなか、井上は4回、力みを取り除くためか足をつかって組み立て直しを図った。
左ジャブを出しながら追う井上、ガードを固めて下がる挑戦者。5回半ば、井上の左ボディアッパーが命中。ニエベスは右膝をついてカウントを聞かされた。再開後、下がるニエベスを折ったがフィニッシュに持ち込むことはできなかった。6回、なおも井上は左ジャブを突いて挑戦者を追い、上下にパンチを打ち分けた。途中で両手を上げたり、笑みを浮かべて両手を下げるといったパフォーマンスもみせた。このラウンドが終わるとニエベス陣営が勝負を諦め、井上の勝利が告げられた。井上は14戦全勝12KO)、ニエベスは21戦17勝(9KO)2敗2分。