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[試合後談話]2017.8.23

未来の世界王者候補対決!

ハイレベルな攻防を見せた
 日本初代ユーストーナメントで最も注目を浴びたフライ級決勝戦、日本同級14位の中谷潤人(19=M・T)対日本ライトフライ級4位のユーリ阿久井政悟(21=倉敷守安)が23日、後楽園ホールで開催された「DANGAN192」のメインイベントで行われた。実力者同士による無敗対決を制したのは――。 
 全試合終了後には各階級の優勝者がリングに上がり三賞が発表された。
中谷が無敗対決を制して初代王者に!
 初回は阿久井がプレスをかけて攻勢を仕掛けるのに対し、サウスポー中谷はバックステップで距離を取った。2回になると中谷は相手の右を外し距離を潰して左右のアッパーをヒット。ペースを握った中谷はキレのあるジャブからワンツーを好打した。対する阿久井も右ストレートを返しスリリングな展開。4回、中谷は左右アッパーから左フックをねじ込むとロープに詰めて連打で攻勢。阿久井は次第に被弾が増えていった。6回、中谷の連打で防戦一方になった阿久井を見てレフェリーが試合をストップした。
フィジカルトレーニングの成果
 デビューからの連勝を13に伸ばしベルトを獲得した中谷は「相手は序盤、調子が良いのでそこに気を付けて3ラウンドから接近戦を心掛けた。アッパーが良く当たったがそれに慢心してしまった。もっとパンチをまとめることができたら早く試合を終わることができた」と反省した。「中間距離は得意だが今回は分が悪いと思ったので接近戦を練習した。強い選手を相手にこういう試合ができたのは自信になる」と笑みを浮かべた。
 ベルトを手にした中谷は「形に残るものがあるのはうれしい。早く日本チャンピオンになりたいが、段階を踏んで皆さんに認められるようになったら挑戦したい」と抱負を口にした。  
気負いすぎて右を警戒された
 一方、控室に戻ってきた阿久井は「相手が接近戦に付き合ってくれると思わなかった。左ボディに手応えがあったが、パンチが硬くて想像以上に上手かった」と唇を噛んだ。「左フックを狙っていたが…、もっと練習しないとダメですね」と肩を落とした。
採点表
7階級でユース王者が誕生
 ユースタイトルを獲得した全選手がリングに上がり三賞が発表された。MVPは中谷潤人(M・T)、技能賞には山下賢哉(白井・具志堅)、敢闘賞は水野拓哉(松田)が受賞した。

■MVP(最優秀選手賞)
■中谷潤人(M・T)
「今回、賞があるのを知らなかった。昨年の全日本新人王決定戦では賞を獲ることができなかったので素直にうれしい」

■技能賞
■山下賢哉(白井・具志堅)
「技能は使っていないのに…。MVPが欲しかったです」

■敢闘賞
■水野拓哉(松田)
「まだまだ課題が多く納得はしていませんが敢闘賞を獲ることができて良かったです」