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[試合結果]2017.7.16

ベルチェルvs三浦

ベルチェルvs三浦

 WBC(世界ボクシング評議会)スーパーフェザー級タイトルマッチ、王者ミゲール・ベルチェル(25=メキシコ)対元王者で現1位の三浦隆司(33=帝拳)の12回戦は15日(日本時間16日)、米国カリフォルニア州イングルウッドのフォーラムで行われた。今年1月に獲得した王座の初防衛を狙った「アラクラン(サソリ)」ベルチェル、15年11月に手放した王座の奪回を狙った「ボンバー・レフト」三浦。どちらの強打が炸裂したのか。
※ベルチェル対三浦は17日(月)夜9時からWOWOWライブ・チャンネルで放送。ゲスト解説は村田諒太(31=帝拳)。

初回にダウンを喫した三浦

〇ミゲール・ベルチェル(メキシコ)
 12回判定(3対0)
×三浦隆司(帝拳)

  サウスポーの三浦が上体を振りながら圧力をかけ、ベルチェルが距離を保ちながら軽い左で探りを入れる。ラウンド終盤、ベルチェルの右から左が軽く当たり三浦がダウン。2回、距離を詰めたい三浦だが、王者は足をつかってロングレンジを保つ。この回終盤にもベルチェルの右から左が当たり、三浦は足をばたつかせた。3回、三浦はじわじわ追うが、ベルチェルは足をつかって射程外に出る。そのうえで左右を打ち込んできた。追う三浦、サークルしながら王者が迎撃するという展開が続いた。5回、ベルチェルは右から左を軽く返すが、三浦も浅く左を当てた。しかし、終盤にはベルチェルが右を2発当ててペースを渡さなかった。6回、強引に相手を追う三浦は左を強振。ミスに終わるが会場がどよめいた。この回も終盤に三浦が体勢を崩したところにベルチェルが左右を軽くヒットして優勢を印象づけた。 

追い上げもかなわず

   中近距離での戦いを避けたい王者は7回も足をつかい、これを三浦が追う展開となる。浅いものの三浦の左がベルチェルの顔面を捕えた。この回、ベルチェルは右を2発、3発と三浦のボディに打ち込んだ。8回、三浦の左ボディブローが命中、王者も左右を返した。ベルチェルが後頭部を打たれたとアピールして休憩が入ったが、三浦は再開後も相手のボディを攻めた。流れが変わりかけて迎えた9回、三浦は追いかけて左フックをボディに打ち込んだ。体を折って堪えたベルチェルは10回、明らかに逃げ切りを図って距離をとった。ベルチェルはボディブローを浴びて苦しそうな表情をみせるが、足とクリンチで凌いだ。11回、前傾姿勢で追う三浦、腹をかばうようにして下がるベルチェル。三浦の左が浅く顔面をヒット、ベルチェルの腰が揺れたが踏ん張った。最終回も三浦は逆転KOを狙って前に出たが、ベルチェルも長距離から左右を軽く当てて譲らなかった。

ベルチェルが初防衛に成功
   採点は116対111、119対108、120対107と大差がついた。ベルチェルは「三浦は思ったとおり強敵だったが、私の方が上だった。三浦の左は強かったが、しっかり準備をしてきたので耐えられた。ベストの相手ならば誰とでも戦う」とコメント。初防衛に成功したベルチェルは33戦32勝(28KO)1敗。三浦は37戦31勝(24KO)4敗2分。