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[発表会見]2017.6.8

村田諒太が再起!練習を再開

試合後初の会見を開いた村田
 日本中を巻き込んだ疑惑の判定負けから約3週間経った8日、村田諒太(31=帝拳)が報道陣を集めジムワーク再開の会見を開いた。20日に東京・有明コロシアムで行われたアッサン・エンダム(カメルーン/仏)とのWBA世界ミドル級王座決定戦は、村田が4回にダウンを奪いその後も試合を優位に進めたが、ジャッジ2者はエンダムを支持。まさかのスプリット・デシジョン(判定2-1)で村田が敗れ、五輪金メダリストのプロ転向13戦目での世界挑戦は失敗に終わった。
 しかし、WBAのヒルベルト・ヘスス・メンドサ会長(ベネズエラ)は、試合後すぐに「私の採点は117対110で村田」という見解を公表し、5日後には会見を開き、両者に再戦指令を出すと同時に不可解な採点をしたふたりのジャッジを6ヵ月の停職(※サスペンド)処分に下した。この問題はNHKの番組でも特集されるなど国内外で関心を集め、村田の動向が注視されていた。
今後のプランはまったくの白紙と浜田代表
 会見の冒頭、帝拳プロモーション浜田剛史代表は、今後の村田のプランを白紙としたうえで、本人の気持ちの整理がついたので再起すると発表。新たなスタートを切った村田に「エンダム戦は4年間やってきたことを全て出せた試合だった。あとは勝つだけ。これからさらにレベルアップしてくれるだろう」と期待した。
世界で通用することがわかった
 世界で通用することを証明した村田もさらなる成長に向け、「エンダム戦の反省として少なかった手数やチャンスを逃さない洞察力といったところを伸ばしていきたい」とし、すべてのサポートに感謝するとともに「ベルトを取るために力を尽くす」と誓った。
大きな夢を追い続ける
 また、エンダムとの再戦を希望するかの質問には、「影響が大きすぎて僕の口からは言えない。ただ、組んでもらえれば誰とでもやる」と答え、「いつのまにか夢が小さくなっていた。ラスベガスのリングに上がることなどは夢のまた夢だと思っていたが、今回世界的にも評価されたことで、現実として捉えるようになった。やはり夢は追い続けるもの」と目を輝かせた。
この日も多くの報道陣が詰めかけた
 会見後は田中繊大トレーナーとミット打ちなど一時間弱動き、動作の確認から右のショートパンチなどを試し打ち。「予定が白紙のこの時期にしかできない、自分が試したいことができるのは楽しい。何よりボクシングを再びできることに幸せを感じる」と話した村田は、時折笑顔を見せながらミットめがけパンチを打ち込んだ。
思わず笑みがこぼれる