[海外ニュース]2017.5.24
村田諒太の判定結果に世界一のプロモーターが立腹
ボブ・アラム氏
20日に東京・有明コロシアムで行われたアッサン・エンダム(33=カメルーン/仏)対村田諒太(31=帝拳)のWBA(世界ボクシング協会)ミドル級王座決定戦は物議をかもす判定でエンダムの手が挙がったが、この採点に関して、帝拳プロモーションと提携しているトップランク社のボブ・アラム・プロモーターも「信じがたい採点だ。私がみたところエンダムが取ったのは2ポイントだけ」と立腹している。
アラム氏は12年ロンドン五輪後に4人の金メダリスト――ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ/米)、ゾウ・シミン(中国)、イーゴリ・メホンツェフ(露)、そして村田――と契約を交わした。すでにロマチェンコ、ゾウは世界王座を獲得しており、村田が3人目の世界王者になる(なった)はずだった。しかし、ふたりのジャッジが116対111、115対113でエンダムを支持したため村田はプロ13戦目で初黒星を喫することになった。Boxingscene.comによると、この判定についてアラム氏は「信じがたい採点だ」と不満を露わにし、117対110で村田の勝ちと採点したラウル・カイズ・シニア氏のスコアにさえ同調せず、「私はエンダムに2ポイントしか与えない」とした。試合翌日に映像を確認したWBAのヒルベルト・ヘスス・メンドサ会長が再戦を命じる趣旨のコメントを出したが、アラム氏はエンダムが王座を獲得した事実をとりあげ、「ノーコンテスト(無効試合)にすべきじゃないか?」と話している。そして「あの判定は(12年4月の)マニー・パッキャオ(比)対ティモシー・ブラッドリー(米)よりもひどい」と加えた。どんなかたちで事態が収拾するのか、まだしばらくは目の離せない状況が続きそうだ。