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[一夜明け会見]2017.5.21

拳四朗と比嘉大吾が喜びの会見

新世代が躍動した昨夜の世界戦
 村田諒太(31=帝拳)が惜敗し、日本人トリプル世界挑戦は2勝1敗に終わった「ボクシングフェス2017スーパー2DAYS」の初日。会場となった東京・有明コロシアムで21日、初挑戦でともにWBC(世界ボクシング評議会)王座を奪取したフライ級新チャンピオンの比嘉大吾(21=白井・具志堅)と、ライトフライ級新チャンピオン拳四朗(25=BMB)の共同一夜明け会見が行われた。今日は同フェスの2日目が行われる。
父にベルトを掛けた拳四朗
 デビュー以来無傷の10戦全勝(5KO)で世界王者に輝いた拳四朗はまず、「ギリギリの判定でしたが勝てて嬉しい。昨日は興奮してあまり寝られなかった」とし、今何がしたいとの質問には「高級なお肉が食べたい」と笑顔を見せた。同席した父の寺地永会長も目を細めながら、「判定は1者ドローだったが、親子で世界王者になるというデビュー当時からの目標が叶いホッとした」と息子の功績を称えた。
まずは初防衛戦
 拳四朗がWBC王者となり、これで日本人選手がライトフライ級4団体を制覇。昨夜初防衛に成功したWBO王者の田中恒成(畑中)がWBA王者の田口良一(ワタナベ)との年内の統一戦を希望し、当然その一角を占める拳四朗にも統一戦の期待がかかる。これについて本人も「まずは指名試合をクリアしてからだが、日本人同士でやりあえば盛り上がる」と意欲を示した。
会長もカンムリワシ2世とこの笑顔
 続いて日本人選手としては初めてパーフェクトレコード(13戦13勝13KO)で世界獲りをはたした比嘉は、「1ラウンドはどうなるかと思ったが、2ラウンド目に歯が欠け、開き直ったおかげで良い試合ができた。具志堅会長と同じ21歳で世界チャンピオンになる目標を達成できて嬉しい」と振り返り、KO記録更新については「あくまでも最終的に倒せればいい。結果は後でついてくる」と話した。
早く歯を直したい(笑)
 ジム設立22年目にして世界王者(正規は初)を誕生させた具志堅用高会長は、「今朝の新聞を見てまた涙が出た。勝者と敗者が別れるの勝負の厳しさ。いるべき人がいないのは残念だが、大吾はリングの中で感動を、素晴らしい夢を見せてくれた」と感謝した。また、比嘉の今後については「ファンに面白い試合を見せたい。大阪の井岡くんは昨日の試合を見てくれたかな。大吾もそう長くこの階級にはいられないので、早く大きな試合をさせたい」とし、WBA王者の井岡一翔(井岡)との統一戦を望んだ。
村田の再挑戦はあるのか…
 村田のミドル級世界王座挑戦は失敗したが、新世代が躍動した昨日の世界戦。21日は昨夜の興奮そのままに同じリングで大橋ジム所属のWBO世界スーパーフライ級王者の井上尚弥(24)、IBF世界ライトフライ級王者の八重樫東(34)のダブル防衛戦が行われる。