[試合後会見]2017.5.15
長嶺克則vs富岡哲也 激戦を制したのは…
左:長嶺 右:富岡
日本フライ級トップコンテンダーの長嶺克則(26=マナベ)が、ノーランカーながら4連続KO勝利中のホープ富岡哲也(21=REBOOT)に胸を貸した一戦が15日、後楽園ホールで開催された「DANGAN181」のメインで行われた。試合はデビューから6年目にしてタイトルを視野に入れたハードパンチャーの長嶺に富岡が果敢に仕掛け、ダウンを奪い合う激しい攻防が繰り広げられた。
試合後、健闘を称えあった両者
初回、長嶺はジャブを散らし距離をキープすると、富岡の入り際に合わせ左フックを好打。富岡も応戦して追撃を許さなかったが、2回に下がったところで右ストレートを打ち込まれダウンを喫した。やはりランキング1位の壁は高く、4回にも連打に耐え切れず倒れた富岡だが、ここから盛り返すと足が揃った長嶺に左フックを合わせダウンを奪った。右目付近を大きく腫らしながらも気持ちを折らず、アグレッシブに攻め続けた富岡だったが、徐々に押し込まれると足が止まり、最後はワンツーを浴びたところでダメージを考慮したレフェリーに救出、同時にセコンドからタオルが投入された。
強い選手とやりあって自信になった
試合後、強打を誇る長嶺を相手に一歩も引かずに打ち合った富岡は、「初めて強い選手と戦えて良かった。8オンスの生のパンチを感じた。予想以上に左フックが飛んできたので焦ってしまったが、日本1位を相手にダウンを取り返すことができたのは良かった」と振り返り、敗戦にも確かな手応えを掴んでいた。時折、笑顔も見せた富岡は「これからは前に出てくる相手に距離を取ってカウンターを合わせていくようなボクシングをしていきたい」と飛躍を誓った。
次は挑戦者決定戦!
一方、意外にも初のメインイベンターにプレッシャーを感じ、少し力んだと話した長嶺は、善戦した富岡を「手応えのあるパンチを当てても後続打をまとめさせてくれなかった。下手なランカーよりも強い」と称え、嬉しさよりも先に安堵した。また、プロとしてノックアウトは常に狙っていると話し、「これでKOも2ケタになり、KOファイターに近づくことができたかな」と喜んだ長嶺は、10月の日本王座指名挑戦者決定戦の出場に意欲を示した。フライ級は6月13日に正規王者の粉川拓也(宮田)と暫定王者の黒田雅之(川崎新田)の統一戦がセットされ、長嶺はその勝者への次期挑戦権を6月のランキング2位と争うことになる。