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[試合後会見]2017.4.25

ベテランとホープ、栄冠はどちらの手に?

一進一退の攻防が繰り広げられた
 日本スーパーウェルター級王座決定戦、同級1位の斉藤幸伸丸(38=輪島功一スポーツ)対同級2位の井上岳志(27=ワールドスポーツ)が25日、後楽園ホールで開催された「DANGAN180」のメインイベントで行われた。新チャンピオンとしてレフェリーに手を挙げられたのは――。
ワールドスポーツジム2人目の日本王者が誕生
 初回、斉藤が右ストレートを決めて好スタートを切ったが、2回以降は井上がフィジカルの強さを生かして左ボディ、左フックをヒット。斉藤も真っ向から打ち合う姿勢をみせて会場を沸かせた。前半終了時の公開採点は2者が48-47、1者が49-46で井上がリード。6回、リズムに乗った井上はプレスをかけて右フックをねじ込むと、斉藤は左目上をカット。7回、井上が力強いパンチで攻め立てると斉藤の目の状態を考慮したレフェリーが試合をストップした。井上がタイトル初挑戦で新王者に輝いた。
体の強さは自分の方が上だった
 11戦目でベルトを巻いた井上は「ガードを固めていったらパンチを防ぐことができた。体の力は自分の方が上だった。序盤は動きが固かったが、セコンドの指示を聞くことができ良くなってきた。相手が左ボディを嫌がっているのがわかった。同じ高校だった岡田(岡田博喜=前日本スーパーライト級王者)のように日本チャンピオンになることができて、やっとここまでこれたという思いが強い」と感無量の表情。前王者の野中悠樹(井岡弘樹)の返上により、急遽王座決定戦のチャンスが回ってきた井上は「試合まで1ヶ月半と短い期間だったが、アルバイトを休ませてもらい、おかげで試合への気持ちを作ることができた」と声を弾ませた。「これからは距離を取って落ち着いたボクシングで、1ランク上を目指していきたい」とさらなる飛躍を誓った。
右のパンチが少し効いた
 一方、日本、OPBF合わせて8度目のタイトル挑戦も実らなかった斉藤は「これまでのキャリアで一番調子が良く、出だしは良かったが6回に両目の視界が白くなってしまった。ストップは仕方ない」と肩を落とした。「会長孝行することができなくて悔しい。しばらくゆっくり休みます」と唇を噛んだ。
採点表