[前日計量]2017.4.22
タパレスの王座剥奪!大森が勝てば新チャンピオン
大森将平(Woz)は一人で調印式
WBO世界バンタム級タイトル戦の前日計量が22日、大阪市内のホテルで行われた。挑戦者の大森将平(Woz)は、1回目の計量でクリア。バンタム級のリミット53.5キロを100グラム下回る53.4キロだった。一方、チャンピオンのマーロン・タパレス(比)は、本番前の予備計量で550グラムオーバー。13時に始まった前日計量の本番では800グラムオーバーの54.3キロだった。そのため、WBO(世界ボクシング機構)のルールに従って、2時間後に再計量に臨んだが、900グラムオーバーの54.4キロで計量台を降りた。これにより、タパレスの王座は剥奪された。明日の試合は変則世界戦となる。大森将平(Woz)が勝てば、新チャンピオン誕生。タパレスが勝った場合は、王座空位。ドローでも王座は空位となる。
大森将平(Woz)は一発クリア
調印式は前日計量の後に行われたため、1回目の計量で体重超過したチャンピオンのタパレスは、再計量の準備のために会場を出た。そのため挑戦者陣営とチャンピオン陣営は世界戦の発表会見には同席できなかった。
大森将平(Woz)勝てば新王者
それでも大森は「体重は作ってきてほしかった。残念です。でも、相手がどうであれ、僕は勝つだけです」と試合前日のドタバタ劇にも動じた様子はなく、淡々と意気込みを語った。明日、大森はブルーのグローブで世界王座奪取に挑む。
タパレス王座剥奪
計量失格で王座を剥奪されたタパレスは「前回の試合から時間が経ち過ぎたので、体が大きくなってしまったのかもしれない。大森には申し訳ないことをした。体がつらいので早く解放してほしい」と話すと、陣営に付き添われて会場を後にした。
WBO(世界ボクシング機構)
■試合オフィシャル
■レフェリー:レスティーノ・ルイス(米国)
■ジャッジ:デビット・シング(パナマ)
■ジャッジ:レビ・マルティネス(米国)
■ジャッジ:ジョン・マドフィン(米国)
■立会人:ローランド・マルコス・エルモソ(パナマ)
■レフェリー:レスティーノ・ルイス(米国)
■ジャッジ:デビット・シング(パナマ)
■ジャッジ:レビ・マルティネス(米国)
■ジャッジ:ジョン・マドフィン(米国)
■立会人:ローランド・マルコス・エルモソ(パナマ)
タパレスの覚悟に注意せよ!
チャンピオン陣営の計量失格による王座剥奪後に行われる変則世界王座決定戦は、計量をクリアした選手優勢というものではない。今回のケースを例に説明するとこうなる。タパレスは今後、半年程度、場合によってはそれ以上の期間、試合に出場できなくなる。当然、世界ランキングにも入らない。が、明日の試合に勝てば、プロモーターは実力派の元世界チャンピオンとして、復帰戦の売り込みがしやすい。日本人の感覚ならば、計量失格で相手選手に申し訳ないという気持ちが働いて、明日の試合のために幾らかでも軽い体重をキープすることを考えるかもしれないが、世界戦線で活躍することを考えると、王座防衛戦以上にタパレスは負けるわけにいかない。計量失格で王座を剥奪されて、しかも試合に負けたとなると復帰のめどは立たなくなる。800グラム体重超過した後の再計量に900グラムオーバーで戻ってきたタパレス陣営は、ベルトではなく、ボクサー生命を懸けて臨んでくる。ちなみに、チャンピオンの計量失格による代償は、今回のファイトマネーの10%。約200万円が今回受け取る予定だったファイトマネーから差っ引かれるとのこと。明日の試合は、大森にとって危険な試合になった。