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[試合結果]2017.2.11

ウォーレン&イースター 凱旋初防衛戦

左:ザキヤノフ 右:ウォーレン
 WBA(世界ボクシング協会)バンタム級スーパー王者ラウシー・ウォーレン(29=米)対暫定王者ザナト・ザキヤノフ(33=カザフスタン)、IBF(国際ボクシング連盟)ライト級王者ロバート・イースター(26=米)対ルイス・クルス(31=プエルトリコ)のダブル世界タイトルマッチは10日(日本時間11日)、米国オハイオ州トレドで行われた。オハイオ州出身のウォーレンとイースターは地元ファンの前で初防衛を果たすことができたのか。
ザキヤノフがスーパー王者に

〇ザナト・ザキヤノフ(カザフスタン)
 12回判定(2対1)
×ラウシー・ウォーレン(米)

〇ロバート・イースター(米)
 12回判定(3対0)
×ルイス・クルス(プエルトリコ)

 バンタム級では19対5のオッズがひっくり返る番狂わせが起こった。先制したのはサウスポーのウォーレンだった。いきなり初回に2度のダウンを奪い、圧倒的優位に立ったのだ。2回も支配したウォーレンだが、そのあとから雲行きが怪しくなっていく。3回、ザキヤノフの反撃を受けダウンも喫したが、これはスリップと判定されている。初回のダウンで攻めて出ざるを得なくなったザキヤノフはスーパー王者をロープに詰めて上下にパンチを浴びせるなどして挽回。終盤に入るころにはウォーレンは序盤の貯金を吐き出していた。ひとりが115対111でウォーレンの勝利と採点したが、残るジャッジ二者は115対111、116対110でザキヤノフを支持した。暫定の2文字を消し去り、スーパー王者になったザキヤノフは28戦27勝(18KO)1敗。初防衛に失敗したウォーレンは17戦14勝(4KO)2敗1分。

左:イースター 右:クルス
 メインではイースターが凱旋防衛を果たした。180センチの長身王者は左ジャブから右ストレートという得意のパターンで着々とポイントを積み重ね、危なげなく勝利に近づいていった。そのまま大きな山場もなく判定勝負かと思われたが、10回にイースターが右でダウンを奪って場内を湧かせた。続く11回にも右でダウンを奪ったイースターは、さらに最終回にもダウンを追加。終わってみれば119対106、118対107、117対108の大差がついていた。昨年9月の決定戦でリチャード・コーメイ(ガーナ)を下して戴冠を果たしたイースターは19戦戦全勝(14KO)。2度目の防衛戦はコーメイに勝って指名挑戦権を手にしたデニス・シャフィコフ(露)が有力視される。今回を含め直近の9戦で5度目の敗北を喫したクルスは28戦22勝(16KO)5敗1分。
 前座には12年ロンドン五輪ミドル級16強のテレル・ガウシャ(米)が出場、ルイス・エルナンデス(プエルトリコ)に10回判定勝ちを収めた。ガウシャは3回にダウンを喫するなど不安定な戦いぶりだったが、終わってみれば98対90(二者)、97対91の大差をつけていた。スーパーウェルター級でWBA、WBC(世界ボクシング評議会)11位、IBF14位にランクされるガウシャは20戦全勝(9KO)。7回にローブローで減点されたエルナンデスは19戦15勝(8KO)4敗。