[試合後会見]2016.12.8
世界を目指す軽量級のホープが魅せた!
拳四朗の拳がめりこむ
8日(木)の後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のメインイベントはOPBF東洋太平洋ライトフライ級タイトルマッチ12回戦、OPBF&日本同級王者の拳四朗(24=BMB)とOPBF同級3位レスター・アブタン(25=比)が対戦した。世界を期待される拳四朗がどのような戦いを見せるのかに注目が集まった。
ロープダウンの瞬間
序盤、拳四朗が得意のジャブを飛ばすと右ストレートを好打。アブタンは思い切りの良い左フックを振り回すが拳四朗はバックスステップで被弾を回避した。すると3ラウンド、右カウンターを決めて大きく腰を沈めると怒涛の連打でロープダウンを奪った。再開に応じたアブタンだが反撃する力は残っておらず拳四朗が冷静にフィニッシュに持ち込んだ。
アピールできて良かった
見事なKO劇でタイトル防衛をはたした拳四朗は「もっと(試合が)長引くと思っていたが右のカウンターが上手く入った。相手はパンチがあったが大振りなので見やすかった。毎回緊張するが解放されてホッとした」と笑顔を見せた。来年、世界挑戦に期待がかかる拳四朗は「どの王者に挑戦しても自分のボクシングをしたら勝てる。(挑戦する)準備はいつでも出来ています」と自信の表情を浮かべた。
寺地永会長
拳四朗のトレーナーであり父でもある寺地永BMBジム会長は「相手も大振りで隙があったので、振り回してきた後にもっとパンチを当てられたら綺麗に倒せたのではないか。理想のボクシングにはまだまだだが、倒せたのは評価できる。2年前からフィジカルトレーニングをさせているがまだ伸びる。これからも続けさせたい。プロモーターと話しながらになるが、春ぐらいに世界戦ができるような形を考えている。ダメだったら日本タイトルの防衛戦をさせたい。世界は見えているが、簡単に獲れるぐらい強くしていきたい」と試合の感想を口にし、来年には勝負をかけたいと明言した。
堀川謙一(SFマキ)
この試合を観戦した前日本同級王者の堀川謙一(36=SFマキ)は「一言で強い。初回に右をかすっただけで、後は相手のパンチが当たる気配がなかった。3ラウンドの右ストレートのタイミングはどんぴしゃで詰めも流石。早く世界に行ってください(笑)」と1年前に国内年間最高試合をした戦友の強さに舌を巻いていた。
採点表