[公開練習]2016.12.7
敵地に入りて敵地に従う
出発前にささやかな談笑?
12月14日、タイ東北部のナコンラチャシマでノックアウト・CPフレッシュマート(タイ)の保持する挑む小野心(ワタナベ)が、所属先のワタナベジム(東京・五反田)で公開練習を行った。
苦手なアウェイ戦
試合まで1週間。日本出発まではあと3日となった。向かう先のタイで行われた世界戦で、日本は圧倒的劣勢の歴史を持っている。ソ連人ボクサーのWBC世界フライ級王者、ユーリ・アルバチャコフ(協栄)が日本のボクサーとして初めてタイで防衛に成功した1993年の例以外には、2013年に江藤光喜(白井・具志堅)がWBA世界フライ級暫定王者のコンパヤック・ポープラムック(タイ)に勝ったのみだ。
渡辺会長・小野・石原トレーナー
異国の不慣れな環境で体調崩したことが敗因になったケースも少なくないが、これについても小野は少なからずナーバス。そしてユニークな対策を取っていた。
「なるべくパクチーを食べるようにしています。今まで、食べられなかったんですけど…」
「なるべくパクチーを食べるようにしています。今まで、食べられなかったんですけど…」
慣れればおいしいタイ料理
タイ料理にパクチーは重要。好き嫌いを問うこともなく料理に入っていることも多い。そんなささいなことで面食らいたくないので、「日本人として戦うことも大切だが、この際だから、ある程度タイ人になって戦おうかなと(笑)」と言って、報道陣から笑いを誘った。
好調な仕上がりを現地で維持したい
公開練習では軽めなスパーリングの他、石原雄太トレーナーの持つミットに、様々な角度からよく研ぎ澄まされたパンチを打ち込んで、仕上がりの順調ぶりを証明した。
ワタナベジムの渡辺均会長は、「最近のタイでは、デンカオセーン・カオウィチット(タイ)に名城信男(六島)が負けたとはいえ、2-0で惜しかったり、あからさまなホームタウンデシジョンが多いわけではない。万が一、あからさまであっても、映像を使ってクレームを出すことが容易な時代ですから」と、選手のストレスを少しでも減らすことに務めていた。
ワタナベジムの渡辺均会長は、「最近のタイでは、デンカオセーン・カオウィチット(タイ)に名城信男(六島)が負けたとはいえ、2-0で惜しかったり、あからさまなホームタウンデシジョンが多いわけではない。万が一、あからさまであっても、映像を使ってクレームを出すことが容易な時代ですから」と、選手のストレスを少しでも減らすことに務めていた。
いざ出陣!
「郷に入りては郷に従え」を試合で重宝しようとしている小野。パクチーのようなひと癖ある刺激で、新鋭王者を面食らわしたいところだ。